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タクシー運転手、足りぬ雇えぬ 高齢化とコロナ禍で2千人離職

 新型コロナウイルスの感染が拡大した道内で、タクシー運転手の不足に拍車がかかっている。高齢ドライバーの退職が増えているのに加え、利用客の激減と車内での感染を懸念し、コロナ禍前からの約1年半で2千人余りが離職した。新規採用も低調で、収束後の需要回復に対応できない恐れも出ている。

 「生活のため転職せざるを得なかった」。札幌市北区の女性(50)は昨年4月、8年間勤めたタクシー会社を辞めた。観光客や会社役員らを専門に送迎していたが、コロナ禍で客足が落ち、月収は約10万円減った。高校生を育てる母子家庭。売り上げの回復は見通せず、今はダンプカー運転手として別のハンドルを握る。

■「毎日感染の恐怖」

 北海道ハイヤー協会によると、道内のタクシー運転手の数は10月1日時点で1万3787人。道が独自に緊急事態宣言を出した昨年2月から数えると、定年退職を含めて2053人減った。

 タクシー運転手はここ数年、就労人数の多い60代が退職期を迎えている。乗客からの感染で重症化する恐れもあり、昨年5月に退職した札幌市清田区の林満さん(72)は「毎日が感染の恐怖だった。乗せる客がいないストレスも募った」と明かす。

■十数台稼働できず

 大半の運転手の賃金は、利用客が多いほど稼げる歩合制。札幌では感染が落ち着きを見せ、繁華街の人出は戻りつつあるが、同市東区のタクシー会社では利用が多い週末、十数台を稼働できずにいる。担当者は「稼げるのに運転手がいなくて車が出せない」とため息を漏らす。

 コロナ後に観光需要が回復すれば、利用の足に影響が出かねない。北海道ハイヤー協会は「業界への就職が少ない若者や女性など幅広い世代へのアプローチが必要になる」としている。

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