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#北海道の業界地図 #48業界2100社 業績や社風 就活に使って

 北海学園大学経営学部、佐藤大輔教授ゼミの協力で北海道新聞社が出版した「北海道の業界地図2022-23」は48業界、約2100社を紹介し、ポストコロナの北海道経済の針路を特集した。20年に発刊し、就職活動や業界研究に用いられ同年、紀伊国屋書店札幌本店で道内出版社の新刊売り上げ年間1位となった「北海道の業界地図」のリニューアル版。佐藤教授に新版の就活への活用法を尋ねた。

■客観的な情報で安心

 ――20年版「業界地図」は好評でした。

 「これまで道内の企業について知りたくても、一覧できるものがなかった。学生の側からすると、会社に関して目につく情報は、就活サイトなどから出される広告的なものばかり。ニュートラルな情報が手に入る冊子として安心感があったでしょう」

 「社会人も自分の業界は知っていても違う業界は詳しくない。他分野の会社と協業し新しいものを生もうとする際、取引先を見つける情報源として使っていただいた」

 ――就活への活用法を教えてください。

 「志望先を見つける第一冊目の情報源となります。本社の所在地、売上高と事業内容や、関連する会社が記載され、この業界にはこんな会社があり、ここが強いんだな、とワンストップで分かる。会社の説明会に参加する準備などに使ってもらいたい」

 「子会社、取引先、ライバル関係をビジュアルに腐心して相関図にし、会社の相対的な位置づけを知ることができます。業界ごとの規模感、活性度合いも見て取れる」

 ――自分がどんな業界や会社に向いているか分からない、という悩みも聞きます。

 「そういう人には、経営者がゼミの学生の質問に、事業内容や会社で働く魅力を懸命に語ってくれた『トップインタビュー』を読んでもらいたい。北海道を代表する6社を選び、職場のようすも写真で伝えています。学生の視点から聞いており、北海道で働くことのイメージを作ってもらえる」

 ――トップインタビューでは、佐藤先生が「組織文化診断」をしています。

 「組織の『雰囲気』を測りました。学生は会社を選ぶ際のキーワードに、その職場の雰囲気を挙げます。どういう方向を目指す会社かを、『柔軟性と自由裁量』『安定性と統制』『組織内部に注目する傾向と調和』『組織外部に注目する傾向と差別化』を指標とし分類。『家族文化』『官僚文化』『イノベーション文化』『マーケット文化』の四つで示しました」

 「これを使うと、学生は自分が好む雰囲気を客観的な軸で判断でき、その軸に合う会社を受ければいい。説明会などで話を聞いた際に、その会社の雰囲気が自分に合っているかが分かるようになります」

■事前の準備が大切に

 ――就活をする学生に助言を。

 「情報収集をしっかりしましょう。感染拡大でオンラインの就職活動が増えました。ウェブ上での面接は質問に答える形になり、用意したものがあるかないかで評価される。対面と違い雑談でごまかせない」

 「情報源は会社のホームページなどたくさんあります。もちろん新聞もです。学生目線で見ると、会社や社会は縁遠いものにしか見えません。新聞を読めば、社会の課題を見る社会人の視点が身につき、見え方が違ってきます」

■「自分から動ける人を求める」 経営者を学生が取材

 「トップインタビュー」で、それぞれ2人の経営者に話を聞いた佐藤ゼミの3年宮川綾菜さん(21)と2年白幡来幸(ここ)さん(19)は「経営者は受け身ではなく主体的に動ける人を求めている」と学んだ。

 これを踏まえ、宮川さんは「社会の状況を考え、やるべきことを伝えられるようになりたい」、白幡さんは「自分で考えて提案し、行動を起こしたい」と目標を語る。

 宮川さんはインタビューの準備で「会社の事業の本質」を研究し、「仕事の内容だけでなく、どのような価値を提供しようとしているのかにも目を向けるようになった」と言う。この目線を就活にも生かしていく。白幡さんは「興味を持っていた業界ではなかったが、お客さんと働く人の両方のためを考えて経営していると分かり、訪ねた会社が好きになった。就活ではいろいろな業界の説明会に行きたい」と話す。

 「北海道の業界地図2022-23」は、佐藤教授が北海道経済をデータで読み解く解説も掲載。B5判、184ページで1650円。道内書店、北海道新聞販売所、ウェブ書店で購入できる。問い合わせは北海道新聞社出版センター(電)011・210・5744へ。(嘉指博行)

<略歴>さとう・だいすけ 大阪府出身。神戸大大学院経営学研究科博士課程後期課程修了。2002年に北海学園大専任講師、12年から現職。編著に「『創造性』を育てる教育とマネジメント」。48歳

<取材後記> 佐藤ゼミでは新聞記事の見出しに「なぜ」を付けて問いとし、「仮説」を立て「提案」することを学ぶ。「3人死亡」の記事なら、なぜ3人死亡と問い、仮説として原因を読み取り、防止策を提案。続けると視点が社会人に転換し、社会人としてやりたいことがたまっていくという。お試しを。(H)

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