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自民党総裁選 政治とカネ 腐敗正す意思あるのか

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 金権政治にけじめをつけ、腐敗根絶への道筋を描けるか。自民党には旧態依然の課題が突き付けられ、今回の総裁選でも重要な論点になっている。

 安倍晋三、菅義偉両政権で、政治とカネの問題が相次ぎ、国民の不信は極まっている。それなのに、論戦からは党の体質を根本から正す意思がうかがえない。

 党内に影響力を持つ安倍氏らへの批判に直結するだけに、候補者が票目当てで事実の解明に及び腰になっているように映る。

 これでは自浄作用など期待できまい。29日の投開票までに、内側からうみを出し切る姿勢を見せてもらいたい。

 第2次安倍内閣以降、政治とカネの問題で4人に有罪の司法判断が下り、1人が公判中だ。このうち3人は安倍政権の閣僚だった。

 中でも、河井克行元法相と妻の案里氏の有罪が確定した参院選広島選挙区を巡る買収事件は、党本部が案里氏の陣営に提供した1億5千万円が買収の原資になったのではないかとの指摘が出ている。

 自民党の柴山昌彦幹事長代理は22日、買収原資ではなかったと発表した。しかし、河井夫妻の自己申告に基づくもので、領収書などは示さなかった。

 党務を仕切る二階俊博幹事長は自身に責任があると認めている。ならば、二階氏が通常の10倍もの資金を提供した理由や経緯を含めて説明するのが筋である。

 岸田文雄前政調会長は幹事長在任が歴代最長の二階氏を念頭に、党役員の任期制限を打ち出す。

 仮に二階氏を代えても、河井夫妻の問題は幕引きとはならない。二階氏に説明責任を果たすよう促すべきだ。

 安倍氏の後援会が桜を見る会前日に主催した夕食会の費用補填(ほてん)問題も真相究明が進んでいない。

 安倍氏の支援を受ける高市早苗前総務相は「長い国会審議で説明している」と擁護する。

 野田聖子幹事長代行が党内に調査チームを設置して検証する考えを示すが、チーム構成などが明確でなく、実効性は不透明だ。

 河野太郎行政改革担当相はコロナ対策に反省を示す一方で、政治とカネの問題への言及は少ない。

 財務省による森友学園の公文書改ざん問題について再調査を否定するなど、安倍氏や麻生太郎財務相への配慮がにじむ。

 政権不信の根幹である政治とカネの問題に頬かむりするような態度は許されない。

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