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五輪より一輪の花

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東京の下町にそびえる東京スカイツリー。展望台からは五輪やパラリンピックの日本勢の活躍に沸いた首都が一望できる。その発展を電力で支えた末、原発事故に苦しむ福島の人の目に都会の繁栄はどう映るのだろうか▼「今日一日ムサシムサシでむさくさし」。元福島県職員の伊東功さんが2012年の東京スカイツリー完成の日に詠んだ。ムサシとはツリーの高さ634メートルのこと。それは格差の象徴だ▼その日伊東さんは書き残した。何がスカイツリーだ。次は福島をダシにオリンピック招致か。「福島から遠く離れて安全です」ってか。川柳集「脱原発『福島からの風』」(文芸社)にある▼東京五輪開催が決まった13年の国際オリンピック委員会(IOC)の総会。当時の安倍晋三首相は原発処理水について「状況は管理下にある」と宣言し、招致委員会の竹田恒和理事長は「東京と福島は250キロ離れている。東京に問題はない」と福島を切り離した▼思えば開催決定以降、東京一極集中は加速。招致時に掲げた復興五輪の御旗もかすんだ。むしろ、具体的補償の行方も不透明な原発処理水放出を巡る「風評対策」のように地元の懸念は依然置き去りにされている印象だ▼五輪に向けた関心の5分の1でいいから福島に寄せてほしい。伊東さんがそんな思いから作った句がある。「五輪より一輪の花被災地へ」。胸に刻む福島の思いである。2021・9・24

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