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北海道で働こう!お仕事フェスタ 田中賢介さんスペシャルトーク

 9月21日、オンラインで開かれた就活イベント「北海道で働こう!お仕事フェスタ」の中で、田中賢介さん(40)が「Challenge with Dream(チャレンジ・ウィズ・ドリーム」と題して講演した。田中さんは元プロ野球北海道日本ハムファイターズの選手で、現在は球団スペシャルアドバイザーを務める。来春、札幌市内に小学校を開校する学校法人田中学園の理事長でもある田中さんは、大リーグに挑戦した自身の経験などを振り返りながら、何かミスしたときに「ドンマイ!」ではなく「ナイストライ!」と声をかける前向きな姿勢を強調。就活生に熱いエールを送った。(編集委員 長谷川賢)

■レギュラーになるまで6年も

 18歳でプロ野球選手になったので就活の経験はありませんが、プロ生活20年、そして今、学校を作ろうとしていること、そうした話が皆さんの参考になれば幸いです。私はレギュラーになるまで6年間かかりました。プロ野球では7年でクビになると言われます。プロの世界と向き合って分かったのは、誰かが入れば誰かが抜ける、つまり誰かを押しのけなければならない場面があるのです。これから皆さんも就職して何かのプロになると思いますが、「働く」とはそんな厳しい側面があるのです。

■やりたいこと、求められること

 7年目になぜ飛躍できたかというと、僕なりの分析ですが、ある日の試合でヒットが打てなくてフォアボールが二つだった。次の試合は使ってくれないだろうなと思っていたら出場できた。なぜか。それはヒットを打たなくても塁に出ればいいということ。当時、小笠原選手、セギノール選手、稲葉選手という強打者が私の後に続きます。自分の役割は塁に出ることだと気づきました。そこから塁に出ることに徹しました。自分が何を求められているかを知って、レギュラーになれたんです。皆さんもこれから就職する際に「やりたいこと」は大前提なのですが、逆に「求められていること」をするのもすごく大切です。やりたいことをぐっと堪え、求められることをやっていくうちに視野がどんどん広くなっていくし、長い人生の間にそういう時期があってもいいと私は思っています。

■自分が社長だったら

 これから働く上で大事にしてもらいたいことの一つは、自分が社長だったら、その会社のトップだったらと考えて行動すること。私が今、学校を開校する活動の中で「こういう人がいてくれたらいいな」と思います。会社の利益のために貢献できることをやるということです。

 レギュラーに定着した後、もうワンランク上でやってみたいと考えるようになり、米国でプレーすることを考えました。行けるという手応えもありました。ただ、その時に大きなけがをしてしまいました。それでも頑張ってリハビリして、メジャーリーグに挑戦しました。給料は100分の1ぐらいになってしまう。すべてを捨てる覚悟です。「あなたの夢なんでしょ」と妻にも背中を押してもらいました。

■自分のおごりに気づく

 代理人に「行く」という意思を伝えたが、マイナー契約しか結べない、厳しいですよと言われました。私のような小さな体では大変でした。米国では二十歳ぐらいの若い選手にもばかにされたことがありました。自分はメンタルトレーニングを積んできたので大丈夫だと思っていたが、実際米国では何もできなかった。自分のおごりを気づかせてくれました。

 米国では僕がミスをしても「ナイストライ!」と声をかけてくれました。日本ではエラーをすると「ドンマイ!」と言われます。これは慰めている言葉です。「ナイストライ!」は挑戦したことをたたえている。同じようで全然意味が違うと感じました。すごく前向きで、次に向かう姿勢になれます。

■計画通りには行かないもの

 米国行きはしっかり計画を立てて挑戦したのですが、なかなか計画通りには行かない。それが人生なんだろうなと気づきました。計画を立てることはとても大事なことですが、もう一方で計画通りには行かないものだという心づもりを持っておくことも大事だと思います。つまずくことは絶対ある。逆境に強くなるためにもそのことを考えてみてほしい。

■ドリームキラーになるな

 米国挑戦は失敗だったかもしれない。何が正解だったかは今でも分からない。でも私は心から行って良かったと思っています。道内で子供たちに講演する機会があり、私は「ドリームキラーになるなよ」と言います。ドリームキラーというのは、たとえば私が学校を作ると言ったときに「そんなの無理だよ」「できっこない」「やめたほうがいい」という声が本当に多かった。そういう人の夢を殺すようなことを言わない人になってほしいけど、世の中には多いのも事実。言われてもつぶされないメンタルを持ってほしい。

■気持ちを強く持つ秘訣は

 最後の最後は覚悟と気合だと思います。やりきる覚悟、突っ走る気合。それがなければ踏ん張れない。覚悟と気合があればある程度は自分の夢に近づけると私は思っています。

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