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新立憲民主1年 目指す政権の姿明示を

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 旧立憲民主党と旧国民民主党が合流した立憲民主党は結党から1年を迎えた。

 衆参約150人の野党第1党として、ほぼ同時に発足した菅義偉政権と対峙(たいじ)し、後手に回る新型コロナウイルス対策や相次ぐ政治とカネの問題を追及してきた。

 菅首相は今月、退陣を表明したものの、立憲の政党支持率は低迷を続ける。次期衆院選が迫る中、国民の期待は一向に高まらない。

 旧民主党政権の失敗と、その後の離合集散で地に落ちた国民の信頼を回復できずにいるのが実情ではないか。

 政権の選択肢として有権者の支持を得るには、これまでと何が違うかを明示する必要がある。

 それには、巨大与党と対抗するために野党間の選挙協力体制の構築を急ぐとともに、目指すべき政権の姿を連立の枠組みも含めて明確にしなければならない。

 立憲民主党は、衆院選に向けた政権公約を第2弾まで発表した。

 選択的夫婦別姓制度の早期実現や、LGBTなど性的少数者への差別解消を目指す法整備といった自民党内に反対論の根強い政策が並ぶ。

 与党との対立軸を示したことには意味があろう。

 ただ、肝心の新型コロナ対策で打ち出した30兆円規模の補正予算編成は、与党内で浮上する経済対策と同規模で、想定する事業の内容や費用といった根拠が十分に示されていない。

 新顔同士の対決で注目される自民党総裁選の陰に埋没しないよう、世論にアピールすることを優先した印象は拭えない。

 立憲や共産など野党4党が先に合意した共通政策には、立憲に合流しなかった議員が新たに結成した国民民主党が加わっていない。

 立憲と国民民主は「非共産」の立場である連合を支持母体とする。国民民主は立憲以上に共産との連携に拒否感が強く、それが共闘を妨げる一因になっている。

 立憲も共産と衆院選小選挙区の候補一本化を図る一方で、枝野幸男代表が連合と歩調を合わせるように、共産との連立や閣外協力を否定する。

 こうした内向きの排除の論理に傾けば、有権者は判断に戸惑うだけだろう。

 枝野氏は記者会見の回数を絞るなど、党内外から発信力不足が指摘されている。政権交代を本気で目指すなら、幅広い野党の結集が欠かせまい。そのために指導力を発揮すべきだ。

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