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寿都町、核ごみ文献調査検討表明1年 国、対話の実績強調 催しや勉強会、住民は警戒

寿都町、核ごみ文献調査検討表明1年 国、対話の実績強調 催しや勉強会、住民は警戒
寿都町、核ごみ文献調査検討表明1年 国、対話の実績強調 催しや勉強会、住民は警戒

 【寿都、神恵内】後志管内寿都町が原発から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けた文献調査への応募検討を表明して12日で1年となった。誘致の動きは同管内神恵内村と連動し、昨年11月に両町村で全国初の調査が始まった。処分事業を担う原子力発電環境整備機構(NUMO)は住民と話し合う「対話の場」など理解促進の取り組みを進めるが、住民の警戒感は拭えず、寿都町は賛否で分断され、10月の町長選は20年ぶりに選挙戦となる見通しだ。

 8月3日から12日にかけての6日間、NUMOは寿都町中心部に開設した現地事務所の交流センターで、夏休み中の子ども向けに核のごみの地層処分を説明する催しを開いた。地層処分の移動展示車「ジオ・ミライ号」を持ち込む力の入れようだったが、参加した小中高校生は合計約10人で、ゼロの日もあった。

 NUMOは高校生以上が参加できる勉強会も開く予定で、現地事務所の末木克久所長は「参加数は別としてまずはNUMOを知ってもらいたい」と強調する。

 ただ、小学生の子どもを持つ50代の男性漁師は「子どもに参加を促す親は少ない。多くの住民は10月の町長選で調査がどうなるか決まると思っているから、NUMOがどう動こうと自分たちは動かない」と話す。

■民意示す機会

 昨年8月に片岡春雄町長が文献調査への応募検討を表明してから、町内は賛否で二分され、反対派は団体を設立して応募の是非を問う住民投票を求めた。

 だが、片岡町長は「肌感覚で賛成が多数」と応募に踏み切り、今年3月には6選を目指して次期町長選に立候補すると表明した。「地域経済の回復に向け、もう一踏ん張りしなければならない」と文献調査受け入れで支給される国の交付金による地域振興を掲げ、強気の姿勢を崩していない。

 これに対して6月、調査に反対してきた越前谷由樹町議が反対派住民の要請を受けて立候補を表明した。「町民の信を問わず、独断で調査に応募した」と町長を批判し、当選したら応募を撤回すると明言する。

 両陣営とも表向きは「静かに準備を進める」とするが、片岡陣営は初当選した01年以来の選挙戦となるだけに改めて後援会への入会呼び掛けを活発化させ、越前谷陣営もきめ細かくあいさつ回りを続けている。

 2007年に全国で初めて文献調査に応募した高知県東洋町では、調査の信を問う出直し町長選の結果、反対派の新人が推進派の現職を破って応募を撤回した。寿都町長選も町民が初めて調査への民意を示す場で、その行方は国やNUMO、周辺自治体も注視する。

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