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<デジタル発>「自由市場には81年の空気がある」 穂村弘さん、4プラを語る

 歌人の穂村弘さん(59)=東京在住=は、北大に在学していた当時、商業ビル「4丁目プラザ」(札幌市中央区南1西4)に通い詰めていた。特に個性豊かな店が集まる7階の「自由市場」に思い入れがあるという。2022年1月末で閉館が決まった4プラに寄せる思いを語ってもらった。(報道センター/門馬羊次)

ほむら・ひろし 1962年、札幌生まれ。北大中退、上智大卒。08年、評論集「短歌の友人」で伊藤整文学賞、18年、歌集「水中翼船炎上中」で若山牧水賞を受賞。今年、31年前のデビュー歌集「シンジケート」の新装版を出版した。北海道新聞夕刊でエッセー「やわらか眼鏡」を連載中。
ほむら・ひろし 1962年、札幌生まれ。北大中退、上智大卒。08年、評論集「短歌の友人」で伊藤整文学賞、18年、歌集「水中翼船炎上中」で若山牧水賞を受賞。今年、31年前のデビュー歌集「シンジケート」の新装版を出版した。北海道新聞夕刊でエッセー「やわらか眼鏡」を連載中。


 1981年の春、北大に入学するため、札幌に到着すると「まず髪を切ろう」と思ったんです。生まれは札幌ですが、2歳で神奈川県に引っ越したので、知らない土地で暮らすことにテンションが上がっていたんですね。大通公園を歩いている時、女子高生に「この辺で髪の毛を切るところはないですか?」と聞いたんです。すると、「4プラの上にありますよ」と教えてくれて。

 「4プラ」という言葉を初めて聞いたので、場所は分かりませんでした。ですが、直感で「4丁目にあるプラザ」のことだなと思ったんです。ちゃんとたどり着けました。上の階に行くと確かに床屋さんがあったんですよね。それが4プラとの出合いでした。

 北大は2年生の途中で退学し、札幌を離れたのですが、その1年半で最も足を運んだ場所が4プラです。最初は東京でも名の知れていたパルコに行っていたのですが、4プラは地下街からビルに入ると花屋やコーヒーショップがあって、いい匂いがしました。その雰囲気が好きでした。地下から上の階にエスカレーターで上がっていく時の独特のワクワク感が、当時の自分の感覚に合っていたんですよね。そして、7階の自由市場に吸い込まれていたんです。

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