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本多氏処分へ 性被害を防ぐ意識欠く

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 立憲民主党は、刑法の性犯罪規定見直しを巡り不適切な発言をした本多平直衆院議員(比例代表道ブロック)を、党員資格停止1年間の処分とする方針を固めた。

 党執行部によると、本多氏は5月、非公開の党会合で「50歳近くの自分が14歳の子と性交したら、たとえ同意があっても捕まることになる。それはおかしい」と述べたという。

 その後発言を謝罪して撤回したが、性的行為に関する同意、不同意を決める判断能力が乏しい子どもの性被害について、防止する意識を著しく欠く。処分は当然だ。

 党は当初、処分に消極的だった。発言から2カ月以上経過してからの処分は、秋までに行われる衆院選を見据え、イメージダウンを避ける狙いが透ける。

 発言を矮小(わいしょう)化しようとした疑いが拭えず、組織全体として人権意識の欠如を反省すべきである。

 処分は26日にも党倫理委員会で正式決定し、衆院道4区の公認内定も取り消される見通しだ。

 事実関係を調査した第三者によるハラスメント防止対策委員会は、本多氏が発言の前にも同じ会合で外部講師に高圧的な態度を取るなど「広く言動が問題になっていた」と指摘した。

 本多氏は「性交ではなく恋愛と言った」と釈明するが、性被害者を傷つけたことに変わりない。

 刑法では13歳以上の子どもは性的行為への同意、不同意の判断能力があるとみなされる。このため、加害者が同意があったと主張することもできる。

 欧米より2~3歳若いとされ、性交を禁止する年齢の引き上げを求める声が出ている。

 性犯罪を巡っては、意識を失った女性や実子などへの同意のない性交が無罪となる判決が相次ぐ。

 2017年の刑法改正で厳罰化が図られたものの、被害者が十分に守られない状況が続いている。

 本多氏は各法案を精査し、成立させるか否かを判断する立法府の一員である。

 性被害者の実態を深く認識しないまま軽率な発言をした責任は極めて重い。

 党は先月上旬、いったん本多氏を口頭で厳重注意した。しかし、市民団体などからの抗議がやまず、今月始めの東京都議選でも議席が伸び悩んだ一因とされた。

 市民感覚との違いに鈍感すぎる。立憲はジェンダー(性差)の問題解決に後ろ向きな政府・自民党を追及してきた。党内の意識改革にも改めて取り組む必要がある。

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