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接種7月完了「間に合わぬ」 道南7市町 医療従事者確保難しく 予約電話の苦情各地で

 新型コロナウイルスワクチンの65歳以上の高齢者接種について、道南18市町のうち函館市や七飯、八雲両町など計7市町が、政府目標の7月末までに接種を完了できない見通しであることが分かった。接種は14日時点で函館、北斗両市など7市町で開始。予約では「電話がつながりにくい」などのトラブルも各地で発生した。

 北海道新聞が18市町の担当者に聞き取った。7月末までに完了できない見通しと他に答えたのは、森、長万部、乙部、今金の4町。うち函館市と七飯、八雲、長万部の3町は終えるめどを、政府目標から1カ月遅れの「8月末完了見通し」などとした。

 対象者約9万3千人の函館市は、個別接種が既に始まり、集団接種は29日からの週末に行う。市立函館保健所はワクチン接種を担当する医療従事者への接種を並行して進めており、「ワクチン接種済みの医療スタッフの確保ができず、7月末までには作業は終わらない」(地域保健課)とする。残る6町も「町内の医療機関は町立病院に限られる。医師や看護師が通常業務と並行して接種する」(長万部町)など、医療従事者の確保が難しいことを、政府目標までに完了できない理由に挙げる例が多い。

 7市町以外の残る北斗市など11市町は、「7月末完了見通し」「7月末完了を目指す」などと回答した。ただ、ある自治体は「必要なワクチン量が届きさえすれば間に合う」と条件付きであると打ち明ける。国からのワクチン供給が限定的な中、必要量を確保できるかが鍵を握りそうだ。

 実際の接種では北斗市のほか、七飯、鹿部、森、八雲の各町などが当面の接種対象者を「75歳以上」などとし、段階的に広げる。上ノ国町は道南で最も早く6月18日までに、65歳以上の対象者約2千人に接種を終える見通し。

 高齢者接種を巡っては予約電話がつながらないとの苦情が各地に寄せられている。6日から電話で受け付けた江差町は、4回線の専用回線が通じにくい状況に。11日からは対応時間を1時間延ばし午後7時までに変え、町健康推進課は「回線増設とウェブ予約ができるよう調整している」と説明する。松前町は10日に受け付けを始めたが設置した8回線が鳴りっぱなしだった。6時間で初回分の予約は埋まり、その後は苦情が電話で「数え切れないほど」(担当者)寄せられたという。

 函館市は最初の集団接種1800人分の予約が3時間で埋まり、電話がつながらず市役所の窓口に詰めかける人も。今後の受け付けの際に回線を増やす方向だ。

 高齢者のワクチン接種に関し、菅義偉首相は4月下旬に「7月末を念頭に接種を終えられるよう取り組む」と表明。総務省は全国の1741市区町村の85・6%に当たる1490自治体で7月末までに終える見通しだと公表した。ただ、医療従事者が確保できることなどを前提とした数字で、医療従事者不足に直面する全国の自治体からは不満の声も出ている。

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