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危機招く「昼なら大丈夫」 道内感染最多326人 連休で人出増、専門家警鐘 ほぼ満床で現場「限界」

 道内の新型コロナウイルスの新規感染者が2日、過去最多の326人まで増え、医療従事者らが危惧していた大型連休中の感染急拡大という事態が現実となった。感染者の75%を占めた札幌市のコロナ病床は既にほぼ満床で、医療現場からは「限界だ」との悲鳴も。市内中心部は飲食店への時短要請が続く夜間の人出は減少しているものの、昼間は増加傾向にあり、専門家は「人との接触を減らさない限り、感染拡大はさらに加速する」と危機感を強めている。

 「驚異的な数字。連休明けにはもっと増えると覚悟した方がいい」。札幌医科大の當瀬(とうせ)規嗣教授(細胞生理学)は2日、驚きを隠さなかった。同日の全道の新規感染者は約5カ月半ぶりに300人を超え、札幌市内でも最多の246人を記録した。「感染力の強い変異株の患者が多く、このままでは1日の死者が40人を超えた大阪のような状況になりかねない」と指摘。「まん延防止等重点措置ではなく、緊急事態宣言を出すべき状態だ」とも強調した。

 感染者は急激なペースで増えている。昨年秋の感染第3波で、新規感染者が初めて300人に達したのは11月20日。同9日に200人超となってから11日後だった。今回は約3カ月半ぶりに200人を上回った4月28日から、わずか4日で300人を超えた。

 札幌医科大の横田伸一教授(微生物学)は4月中旬以降、札幌市内の感染者に占める感染経路不明者の割合が40%前後まで上昇している点に着目。「市中感染の広がりが感染者の急増につながっている」とみる。

 札幌市中央区の狸小路地区やススキノ地区の一部飲食店は、2日も順番待ちの市民や観光客らが列をつくった。ススキノで居酒屋を営む菅藤聡さん(57)は「時短要請によって早い時間に客が集中し、密になっている店もある。感染者がここまで増えたら、休業要請などのより強い措置が必要では」。中央区に住む主婦(73)は「コロナ禍が1年以上続き、自粛疲れの人もいる。市や道はもっと一人一人の意識に届くような発信をしてほしい」と求めた。

 「新規感染者がこの勢いで増え続けたら、入院が必要なコロナ患者を救えなくなる」。札幌圏の基幹病院である国立病院機構北海道医療センター(札幌)の網島優・感染対策室長は危機感をあらわにした。

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