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<みなぶん>「3・11」 道民の思いは- 教訓に 価値観変わった

 「あなたにとって『3・11』とはなんですか?」。東日本大震災に関する全国の地方紙によるアンケートでは、2011年3月11日に発生した未曽有の大災害に対する受け止めを尋ねた。道民からも震災から10年を迎えるさまざまな思いが寄せられた。

 「全ての人が当時を思い起こし、教訓としてほしい」。千歳市の会社員男性(57)は、こう投稿した。

 男性は元陸上自衛官。10年前、地震発生から2日後に東北に入り、宮城県石巻市などで4カ月ほど行方不明者の捜索活動などにあたった。津波による甚大な被害を目の当たりにして「災害に直面した時、とにかく命を守る行動を何よりも優先することが大切」と深く胸に刻んでいるという。

 「防災用品の確認の日」(登別市の会社員女性=53=)、「家族のこと、防災のことを考える1日」(北見市の主婦=55=)。「3・11」を災害への備えや日常の大切さを考えるきっかけにしている意見が多数寄せられた。

 原発事故も重なり、人生観が変化したという意見もあった。札幌市中央区の会社員女性(47)は「価値観や人生を大きく変える出来事だった。政治や行政に任せきりにしても一向に進まないことがあると思い知り、政治に関心を持つきっかけになった」と投稿した。

 アンケートでは「震災をきっかけとして、東北の被災地との関わりは変化したか」という質問もした。道民の回答のほぼ半数が「募金したり被災地の物を買ったりした」を選んだ。被災地と何らかのつながりを持った人が多かった。

 震災は若い世代にも大きな影響を与えた。函館市の会社員女性(27)は「リアルタイムで経験した最初で最大の災害。自分に何ができるのか、将来はどこに住むかなど、さまざまな事を検討する時に災害について考えるようになった」と言う。留萌管内苫前町の会社員男性(20)は「決して風化させてはいけない。後世に語り継がなければならないと思う」と投稿した。

 札幌市中央区の看護師の女性(50)は、こんな思いを寄せた。「(3月11日は)娘の誕生日で、(2011年の)翌年に娘から誕生日を祝って良いのかと聞かれました。今でも悩んでいるようです」。道民もさまざまな思いを抱えながら、震災から10年を迎える。(門馬羊次、佐藤圭史)


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