PR
PR

#コロナ下の22年卒就活 #3月解禁直前の企業の動き 道内 採用底堅く推移

 来年春に卒業する大学生(2022年卒)らを対象とする企業の採用活動が3月1日に解禁される。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大に伴い道内でも一部で採用を見合わせる動きがあった。今年もコロナの影響は続いて業種によっては厳しい状況にあるが、採用の動きを全体として見た場合は底堅く推移しそうだ。解禁直前の道内企業の動きを探った。

 道新夢さぽが道内の大手企業13社に22年卒採用の見通しを聞いた結果、前年より増やす企業は2社、前年並みが8社、未定が3社となった。増やす企業のうち、イオン北海道は「事業拡大などに伴う対応」(人事教育部)を理由に挙げる。石屋製菓は訪日外国人の激減に伴う売り上げの減少などで21年卒はゼロ採用だったが、「組織の年齢バランスを保つため」(人事部)として少なくとも3人程度は採用する方針。未定の企業の中で野口観光は「採用計画は3月に決めるが、現状では増やす可能性は低い」(総務人事担当)としている。

■8割が21年卒並み

 就職情報会社のマイナビ(東京)が昨年10月に行った22年卒採用調査によると、道内の場合、回答企業75社のうち約8割が21年卒並みと答えた。道内の採用環境について、東京商工リサーチ北海道支社の立花克則情報部長は「観光、宿泊、飲食関係などは採用を抑制しているが、巣ごもり需要で好調なドラッグストアや食品スーパーなどは積極的に採用しており、全体的にはまだら模様」とみる。その上で「大手は年齢構成上一定数の定期採用を続けるところが多く、中小でもコロナ後を見据えて慢性的な人手不足を少しでも回復しようと採用に前向きな企業がある」と指摘する。

 22年卒関係の動きとしてこのほかに注目されるのは、昨年夏以降のインターンシップ(就業体験)に参加する学生が増えている点。札幌の就職情報会社HBNの広崎匡(ただす)社長は「コロナで危機感を募らせ、インターンはもちろん業界・仕事研究のイベントでも熱心に聞いて回る学生が多い」とし、「こうした学生を対象に既に選考を進めて内定を出している企業もある」と話す。

 もう一つ注目されるのはウェブと対面の混合型の選考が一段と広がりそうな点だ。ホクレンは選考過程の一つとしてグループディスカッションをウェブで初めて実施する予定。「コロナが再び広がって対面ができなくなったときに備えて、学生の人となりや協調性などを見極めておきたい」(人事部)とする。求める人材の資質や能力にも変化があり、需要減で厳しい経営環境にあるAIRDO(エア・ドゥ)は「このような時代こそ挑戦する気持ちが強い学生に来てほしい」(人事グループ)と期待を寄せる。

■焦らず情報収集を

 この時期、まだ自分に向いた仕事が定まらなかったり、これから企業探しを始めたりする学生も少なくないとみられる。こうした人たちに、学生スペース「キャンパスアド」(札幌)の赤坂武道代表は、「まずは自分が大切にしていることなどを整理する自己分析を行うこと。並行して対面でもウェブでも企業説明会に積極的に参加して情報を得る」ことを勧める。「企業説明会ですいているブースに座るのも一つの手」と言い、「いろいろな企業に出会うことでやりたいことが見えてくる。これからでも十分に間に合うので焦らないで頑張ってほしい」と話している。(青山実)

<取材後記>「サイトで受け付けを始めたら数分で定員に達した」「例年の2倍の応募があった」。取材したどの企業も学生たちのインターンシップへの意欲に驚いていた。不安も危機感もあるだろう。だが、コロナなんかに自分の未来を邪魔されたくない―そんな強い気持ちが如実に表れていると感じた。(青)

PR
ページの先頭へ戻る