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<デジタル発>ストリートファイター5 初代王者に輝いたのは? 板橋ザンギエフが解説
今年初めて開かれている「Hokkaido esports Festival」(北海道eスポーツ協会主催)のメイン期間が始まった11日、人気格闘ゲーム「ストリートファイター5」のオンライン大会が行われた。フェスティバルでは、5つのゲームタイトルで「北海道eスポーツ協会CUP」と題した大会が企画されている。その皮切りとなったストリートファイターでは熱戦が繰り広げられ、道内出身のトップ選手が初代王者に輝いた。(文/報道センター 岩崎志帆)
■怒濤の攻めで、制したのは?
―ストリートファイター5とは
体格、体力、攻撃力などが異なる約40人のキャラクターの中から、1人を選んで対戦する。1ラウンド(約100秒)で、パンチ、キック、投げ技などを繰り出しながら、相手の力の残量を示す「体力ゲージ」をゼロにすると勝利となる。
大会には、道内在住や出身者、在住経験のある32人がトーナメント戦を争った。
決勝は3ラウンド先取制で、あまちゃん(ESG)=滝川市=と、eスポーツのトップチーム「iXA」に所属する稲葉(帯広市出身)の2選手が激突した。
第1ラウンド。あまちゃんは「ラシード」を選択。俊敏な動きに「つむじ風」を発生させることで、さらに機動力を高めるキャラクターだ。その「ラシード」の使い手で知られるあまちゃんは、序盤から蹴り技を中心に猛攻撃を仕掛ける。
対する稲葉が選んだのは「ユリアン」。「エイジスリフレクター」という壁を繰り出す技の使い手だ。「ラシード」の猛攻に、中盤、反撃したが、最後は素早いキックの連続で、あまちゃんが第1ラウンド先取。
「1本目取りましたね。これはでかいですよ」。生配信で解説を務める格闘ゲームのトッププロ、板橋ザンギエフが強調した。
実は稲葉、準決勝までの4試合全てでストレート勝ち。今大会初めて1本を奪われた。ストリートファイター歴9年のあまちゃんが試合巧者ぶりを見せる。
このまま一気に、あまちゃんが押し切るのか。
第2ラウンド。稲葉の「ユリアン」は、しっかりとディフェンスを固めながら反撃のチャンスをうかがい、終盤、エイジスリフレクターを駆使しながら、投げ技を絡めて逆転勝利した。
1―1で迎えた第3ラウンド。間合いの探り合いから、先手先手で攻撃を繰り出す稲葉の「ユリアン」が、一気にペースをつかむ。多彩な技の連続でKOを奪う。
2-1と、稲葉が王手をかけた第4ラウンド。あまちゃんの「ラシード」が手数多く攻めていく。稲葉の「ユリアン」は壁際まで追い込まれたが、一瞬の隙を見て「ラシード」を捕まえ、投げ技で大きなダメージを与え、逆に壁際に追い込む。そのまま怒濤(どとう)の攻撃で勝利。
解説の板橋がうなる。「(1本)取られたものの、その後に相手の動きを見切った節がありましたね」
■優勝インタビュー
稲葉は、板橋の解説の通り、「第1ラウンド取られてから相手の動きも見ることができて、動きを変えることができました」と振り返った。「優勝って、うれしいですね」。トップチームに入って活動しているが、大会での優勝は「久々」という。今後の抱負を力強く語る。「このゲームの1軍というか、本当のトッププレーヤーに勝てるように頑張りたいですね」
■エキシビジョンマッチ
その言葉を証明する機会が、すぐに訪れた。ストリートファイターのトップ級として君臨する解説の板橋が、稲葉とインタビュー後にエキシビジョンで対戦することに。
板橋は、「板橋ザンギエフ」の名前の通り、屈強なプロレスラー「ザンギエフ」の使い手。
一方の稲葉は「ユリアン」を選ぶかと誰もが思ったが、キャラクターでもトップクラスの巨漢「アビゲイル」を選択。パワー対決に持ち込む。
板橋が第1ラウンドを先取後、稲葉はパワーを全面に出した迫力ある攻撃で2ラウンド連取し、王手。板橋を土俵際まで追い込む。
だが、板橋は第4、第5ラウンドに豪快な投げ技を連発し、再逆転でエキシビションマッチを制した。それでも、稲葉は「ラウンドを思った以上に取れた」と手応えを感じた様子だった。
決勝前に行われた3位決定戦は、函館出身のA.M.Gナリ君が、女性キャラ「さくら」を使って勝利した。
■大会を振り返って
大会後、板橋ザンギエフに、北海道で初めて行われた大会を振り返ってもらった。
今回の大会は北海道ならではのイベントであり、可能性を感じました。これまでオンラインの試合で見たことのあるプレーヤーも何人かいて、北海道出身なのかと初めて知った人もいます。
eスポーツが地域活性化につながることは、大切です。例えば地域同士の対抗戦などを行えば、観戦者も地域を代表する選手を応援したくなります。自分は東京都内の板橋に住んでいることから、地名を選手名にしています。地域を担っている選手だと分かりやすく伝わります。今回のような地域の大会を通じて、プレーヤーにパーソナリティーが加えられるのではないかと思います。
配信映像が途中で静止するなどのトラブルもありましたが、大会を運営するのは大変なので、トラブルはつきもの。ゲームタイトルごとに運営の仕方も異なり、難しい部分もありますが、それぞれ運営面を磨いていければ良いと思います。