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旭医大病院長解任 コロナ下「団結に水差す」 道北医療に影響懸念

 【旭川】新型コロナウイルス対応を巡って学長と病院長の対立が表面化していた旭川医科大学は25日、病院長の解任を決定し、職員対象の説明会を開いた。基幹病院の突然のトップ解任に、学内には戸惑いが広がった。コロナ禍の中、市内の医療関係者は道北の医療体制への悪影響を懸念する。

 吉田晃敏学長と旭医大病院の古川博之病院長の対立が表面化したのは昨年12月。古川病院長は北海道新聞などの取材に対し、同大病院が11月上旬から中旬にかけ、クラスター(感染者集団)が発生した慶友会吉田病院(旭川)の感染者の受け入れを緊急に検討した際に吉田学長が拒否したことや、学長が病院長に対し「受け入れるならおまえが辞めろ」と言ったと証言した。

 また吉田学長は、昨年11月の非公開の学内会議で吉田病院について「コロナを完全になくすためには、あの病院が完全になくなるしかない」などと発言したことが同12月に週刊文春で報じられ、会議の録音データも公開されて謝罪に追い込まれた。大学側は情報提供したのは病院長だとしているが、病院長は否定している。

 この日の病院長解任の説明会は、午後5時半から1時間にわたり学内で開かれ、同大役員会のメンバーが解任理由などを説明。吉田学長も出席した。説明を聞いた職員によると、質疑応答も行われて混乱はなかったが、会の内容は口止めされたという。会場から出てきた職員は「解任のうわさは1週間前からあった」と明かし「とにかく残念」と話した。別の職員は「新型コロナ対策で足並みをそろえなければいけないのに、こんな事態になるとはショックだ」とうつむいた。

 旭医大病院は、急性期医療を提供する旭川市内の5基幹病院の一つで、道北全体の高度医療を担う。新型コロナ治療では現在、重症者を中心に患者を受け入れている。関係者によると、古川病院長は5基幹病院や市保健所の受け入れ計画立案の中心的存在という。

 他の基幹病院の関係者は古川病院長の解任に驚く。旭川赤十字病院の牧野憲一院長は「旭川医大が道北の新型コロナ対応で果たす役割は大きい。内部のごたごたは避けてほしい」と話した。旭川医療センターの西村英夫院長は「基幹病院の一致団結に水を差す。あまりに急で、学内でも議論を尽くしていないのでは」と指摘した。

 
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