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重度障害者、対策手探り 旭川・道療育園入所104人感染 マスク嫌がりリスク増 介護者交代もストレス

 【旭川】旭川市にある道内最大規模の重症心身障害者施設「北海道療育園」で新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が障害者施設としては全国未曽有の規模に拡大している。28日までに入所者104人が感染したが、顔見知りの職員以外の介護を拒む障害者が多く、同園はやむなく全員を施設内で看護し続けている。介護度が高く、マスクを嫌がるなど感染対策も難しく、支援に入った医療関係者は「全国で最も感染封じ込めが困難な施設の一つ」とし、職員らと手探りの対応を続けている。

 重度の肢体不自由と知的障害を併せ持つ2~76歳の334人が入所する同園でクラスターが確認されたのは1日、介助度によって別棟の6療育課のうち、第3療育課の入所者と職員の計24人が感染したのが始まりだった。感染はその後、第1療育課に飛び火。28日までにそれぞれ入所者60人のうち第3は58人、第1は46人が陽性となり、両課などの職員69人も感染した。

 感染の拡大を食い止められなかった背景には、重症心身障害者特有の事情がある。入所者は食事や排せつなど日常生活の一つ一つで密接な介護が不可欠な上、マスクを口の中に入れたり、はぎ取ったりする例も。食事の手助けの際にせき込まれて飛沫(ひまつ)を浴びるなど職員は常に感染リスクに直面してきた。感染者を隔離する空き場所もなく、入所者は感染の有無にかかわらず同じ部屋に留め置かざるを得なかった。

 さらに防護服姿の職員を見るとおびえる入所者もおり、部屋や担当者の交代など環境が変われば、食事を取らなかったり、不安で髪を抜くなど自傷行為をしたりする恐れもある。林時仲園長は「施設にとどめるのはつらい選択だが、入院させれば十分な介護が受けられず、誤嚥(ごえん)性肺炎などのリスクもある」と明かす。

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