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<デジタル発>北見にスタバが来た! 高校生が誘致?

 【北見】コーヒーチェーンのスターバックスコーヒージャパン(東京)が11月2日、北海道東部のオホーツク管内で初めての店舗を北見市にオープンさせた。出店を後押ししたのは2年前、北見北斗高の生徒5人がスタバ誘致を目指し、授業で取り組んだ調査研究だった。(文/北見報道部 樋口雄大)

出店前のイベントに招かれ、自撮りで記念撮影する北見北斗高生たち=2020年10月30日、スターバックス北見三輪店(岩崎勝撮影)
出店前のイベントに招かれ、自撮りで記念撮影する北見北斗高生たち=2020年10月30日、スターバックス北見三輪店(岩崎勝撮影)

■出店のうわさ、出ては消え

 「何を飲もうかな。フラペチーノ?」「まだまだ混んでる。やっぱり人気なんだね」

 寒さにも負けず、店舗の前に列をなす市民の会話は弾み、表情は明るい。

 その店舗は、「都会の証し」とも言われる米系コーヒーチェーン「スターバックス(スタバ)」の北見三輪店。日本最北、オホーツク管内では初めてのスタバが11月2日、管内の中核都市・北見市にオープンした。

 地域待望のスタバとあって、店外まで列ができ、ドライブスルーにびっちり車が並ぶことも珍しくなかった。地域住民の会員制交流サイト(SNS)には、念願だったスタバのドリンクの写真が数多くアップされるように。オープンから1カ月半ほどたっても、店内は混み合い、ひっきりなしに訪れる車を警備員が駐車場出入り口で誘導する。今も、かすかな「興奮」が感じられる。

新しくオープンしたスタバ北見1号店。大勢の市民が列をつくった=2020年11月2日、スターバックス北見三輪店(高橋義英撮影)
新しくオープンしたスタバ北見1号店。大勢の市民が列をつくった=2020年11月2日、スターバックス北見三輪店(高橋義英撮影)


 オホーツクの住民がスタバを味わいたければ、旭川か釧路、あるいは札幌まで、数時間かけて移動しなければならなかった。

 北見ではこれまでにも、スタバ出店のうわさが出ては消え-を繰り返してきた。「あそこの土地にスタバができるって本当?」「スタバがこんな田舎に出店するはずがない」。SNSやインターネット上の掲示板では、長年、住民がこんなやりとりを繰り返してきた。

 そのスタバが、ついに北見にやってきた。

 実は、スタバを運営するスターバックスジャパン(東京)は、以前から、北見市内で出店計画を立てていたという。そんな計画を励まし、後押ししたのが、地元の高校生たちが取り組んだ「研究」だったことは、あまり知られていない。

■なぜ、北見にスタバがないの?

 スタバのオープンからさかのぼること2年半余り。2018年4月、北見北斗高に入学して間もない1年生たちは、自分たちで地域の課題を発見し、その解決策を探る研究に取り組み始めた。

 同じクラスだった佐々木宥学(ゆうがく)さん、堀沢日景(はるあき)さん、武田明梨(あかり)さん、茶木凜花(りんか)さん、寺田楓実(ふみ)さんの5人は、一つのチームとして課題研究に臨むことになった。

 北見北斗高は、先進的な理数系教育の実践校として「スーパーサイエンスハイスクール」(SSH、文部科学省主管)の指定を2017年度に受けており、今回の課題研究の取り組みはその一環。1年生は全員、2年生は理系科目を履修する生徒が対象で、5人ほどでグループをつくり、1年間かけて研究テーマの決定から調査、実験などをこなし、結果をまとめて発表する。

 なぜ、北見にスタバがないのか-。研究課題を考えていた5人の誰かが、ふと疑問を口にした。

 「同じ道東の釧路や帯広にはあるのに、なぜ北見にはないのだろう。北見は、スタバの出店条件を満たせていないのではないか?」

 早速、調査に取りかかることにした。

 5人が立てた仮説は、こうだ。

 《1》 人口に対して(北見の)面積は広い
 《2》 同業他社がある
 《3》 (地方のため)輸送の時間とコストがかかる
 《4》 リピーターが少ない可能性がある

―など。これらがスタバの進出を阻む要因と考えた。

 まず検討したのは、国土交通省が2014年3月に公表した国土形成の理念「国土のグランドデザイン2050」の参考資料だ。ここに、東京など三大都市圏を除く地域について、自治体の人口規模の大小ごとにサービス施設が立地する確率を表したデータがあった。

 この中で、「スターバックスコーヒー」は人口17万5千人で立地確率が50%、27万5千人ならば80%と示されていた。

 5人は、北見市の人口約11万8千人(2018年10月現在)を基に試算。この人口規模で、スタバが立地する確率は約33・7%とはじき出した。

 北見市程度の人口の自治体では、スタバが立地する確率はかなり低い…。

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