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道療育園新たに31人 旭川 別棟にも感染広がる

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 【旭川】新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生している市内の重症心身障害児(者)施設「北海道療育園」で12日、1日当たり最多の31人の陽性が判明し、感染者の累計は職員・入所者合わせて98人となった。感染源とみられる「第3療育課」が入る建物以外にも感染が広がり、新たに「第1療育課」の入所者2人と「第2療育課」の職員1人が感染。他の療育課への感染拡大を懸念する声が強まる。

 98人の内訳は入所者58人、職員39人、非公表1人。

 「残念ながら園内で広がっている可能性がある。原因を至急探りたい」。この日、入所者28人、職員3人の感染を受け、旭川市保健所の担当者は表情を曇らせた。クラスターが確認された2日の感染発表は23人。その後は0~3人で推移したが、8日は12人、9日は15人と増加傾向になった。

 同園には現在、重度の肢体不自由と知的障害があり、医療的ケアが必要な334人(2~76歳)が入所。職員は医師や看護師を含む約500人で、病院機能も備える。入所者は障害の程度に応じ、独立した六つの建物(療育課)に分かれて暮らす。第1~3療育課は比較的体を動かせる入所者が多く、第4~6療育課は合併症があるなど障害が重い入所者が生活する。

 市保健所などは2日に対策本部を設置し、最初の感染者が出た第3療育課の建物の出入りを制限。隔離した。ただ第3療育課の建物内部には陽性者だけを隔離できるスペースが少なかった。また生活環境が変わると不安を抱く入所者もいるため、陽性者は動かせず、陰性者と同室のまま療養を続けてきた。その結果、第3療育課の入所者60人のうち、12日までに56人が陽性となった。同園関係者は、医療的ケアが必要な入所者の介助について「体を拭くときなどは、密着しないとできない」と感染対策の難しさを吐露する。

 9日からは、道知事の「災害派遣」要請で自衛隊の看護師ら5人が支援活動を開始した。療育園に長男が入所している上川管内の70代男性は「新型コロナで面会が制限され、もう半年くらい会えていない。心配で眠れないが、収まるのを待つしかできない」と肩を落とした。(山中いずみ、岩崎あんり、山口真理絵)

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