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コロナ対策小出し、見えぬ成果 道の集中対応1カ月 経済から感染防止に軸 発症者高止まりで焦り

 鈴木直道知事は新型コロナウイルスの追加対策を決めた26日、「感染防止と経済の両立」から、感染対策強化に軸足を置く姿勢を明確にした。10月末の対策本格化から1カ月、経済再生を意識するあまり対策を小出しにしてきたが、感染者は札幌から全道に拡大。対策の効果が十分に上がらないことへの焦りも募っている。


 「感染状況は厳しく、経済との両立より感染対策に力を注がざるを得ない。医療体制の逼迫(ひっぱく)度合いが増しており、強い措置を講じたい」。知事は対策会議後の記者会見で、休業要請に踏み切ることへの理解を繰り返し求めた。札幌市の秋元克広市長も「感染増は収まりつつあるが、もう一段、強い要請で感染防止をしていきたい」と強調した。

 道が10月28日に5段階の新型コロナ対策「警戒ステージ」を「2」に引き上げて約1カ月。この間、全道のステージは「3」、札幌は「4相当」と上がり、11月7日にススキノの酒類提供を伴う飲食店の営業時間短縮を要請。17日には札幌市民に対する感染リスクを回避できない場合の外出自粛要請を打ち出してきた。

 1週間の新規感染者数は11月中旬にかけ前週比1・9倍と急増していたが、直近では1・2倍まで下がった。だが「高止まり」の状態は続いており、知事は「感染が急激に伸び、想像を超えるスピードだった」と振り返る。

 今回の対策の検討段階では、思い切った対策に踏み切れない道の幹部に対し、自民党道連幹部は「最初から言うことを聞き入れておけば良かったんだ」と迫った。7日に警戒ステージを引き上げた際、道内選出の自民党国会議員は札幌市内の接待を伴う飲食店に休業を要請し、100万円程度の支援金を出すよう求めたが、道と札幌市が「(店などに)影響が大きすぎる」として拒否したからだ。

 こうした経緯もあり、道と市は今回、国会議員の案をほぼ丸のみ。休業店への支援金は30万~40万円を検討したが、「もっと実効性を持たせろ」と注文が付き、60万円に増額した。

 ただ、対策はススキノ地域の時短営業要請の狸小路への拡大など「小手先」の印象も否めない。また、休業要請対象となった接待を伴う飲食店は札幌市内に900店。大半がススキノに集中し、その他は50店程度だ。

 ススキノの接待を伴う店のクラスター(感染者集団)発生は減少傾向で、市幹部は「なぜ今ススキノ対策なのか。象徴的な地域にされている」。道はススキノの飲食店への時短要請を1時間前倒しし午後9時までとする案を示したが、市が反対し、これまで通り10時までに落ち着いた。

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