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道沿岸 水揚げ様変わり サンマ・イカ不漁 ブリ・シイラ続々 水温上昇一因? 漁業者ら困惑
2020/11/04 10:50 更新
【函館、浜中、興部】北海道の沿岸で、主力魚種のサンマやスルメイカなどの不漁が続く一方、シイラといった温暖な海を好む魚が混獲される「異変」が起きている。専門家は近年の海水温上昇が一因になっている可能性を指摘。漁業者や加工業者らは、収入源となる魚種の入れ替わりに戸惑いつつ、対応を迫られている。
10月中旬の早朝、銀色に輝くブリが、函館市南茅部地区の尾札部漁港に次々と水揚げされた。同地区の定置網漁では多くの魚種を一度に漁獲しており、この日、同漁港で水揚げされた32トンのうち30トンがブリだった。これに対し、10年前は1日100トン近く取れていたスルメイカはわずか50キロ。漁業者の佐藤伴篤さん(35)は「イカの代わりにブリが収入を補っている」と話す。
■新商品開発に力
渡島管内では昨年、比較可能な統計が残る1958年以降で初めて、ブリの水揚げ量がスルメイカを上回った。イカ依存からの脱却を急ぐ水産加工会社も多く、ソネ食品(北斗)の水山康平社長(79)は「イカは回復が当面見込めない。ブリは水揚げ量が安定しており、安く仕入れられる」といい、2年前からブリの商品開発に力を入れる。
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