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林業の人材確保 若者定着できる環境を

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 慢性的な人手不足に悩む林業の担い手確保に向けた取り組みが、道内でも広がっている。

 4月には2年制の「道立北の森づくり専門学院」(北森カレッジ)が旭川に開校した。即戦力から経営者育成までを目指す。

 道が9月から十勝管内足寄町など5カ所で進める就業体験事業では、作業以外にも移住を念頭に生活環境の紹介に重点を置く。

 新型コロナ禍で、密集した都会を離れた働き方が見直され始めた。関心を高める好機にしたい。

 人材定着には、労働災害防止の徹底や、ITで省力化したスマート林業の推進なども課題となる。

 関係者が連携し、魅力ある就業先としての整備を進めてほしい。ネットでの情報発信も重要だ。

 道内は全面積の7割、554万ヘクタールが森林だ。5ヘクタール未満の小規模林業者が多く、事業体の林業労働者はここ数年4200人程度で推移するが、高齢化が進む。

 1960年ごろに植林が進んだカラマツなどの人工林は、伐採適期を迎える。植え直しも含め、担い手確保は急務だ。

 北森カレッジは林業先進国フィンランドの教育プログラムを導入する。ITを駆使した林業機械シミュレーターも5台常設した。

 1期生は10~40代の34人で、「自然豊かなところで働きたい」と道外からも8人入学した。機械運転や救命講習など14の資格が習得でき、国の給付金制度もある。

 特徴的なのは、道内各地の現場実習を市町村や企業、森林組合がバックアップすることだ。地域の特性を学び、人脈づくりも図る。

 上川管内では、若者のネットワーク「上川林業ワカモノ会議」が昨年から活動を始めた。

 普段は横のつながりが少なく、参加者はほぼ初対面だったという。「女性が働きやすい環境を」「仕事道具が本人持ちになっている」との意見や指摘が出た。

 胆振管内にも同種の取り組みがあるが、全道に広げ、課題を解決することで定着を図りたい。

 現場では、ドローンの空撮画像で状況を把握したり、携帯端末で危険木の位置情報を共有したりとIT導入も進む。若い世代の柔軟な発想が求められている。

 林業を巡っては再生可能エネルギーである木質バイオマス発電の燃料としての役割も注目される。

 資源エネルギー庁と林野庁は、燃料確保に用途を絞った「エネルギーの森」を推進する方向だ。

 幅広い産業の展開を見据え、多様な人材の確保が急がれよう。

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