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旧ロシア領事館の活用巡り議論 函館の歴史的建築物

 【函館】築100年以上の旧ロシア領事館(函館市船見町)について、所有する市が民間に売却する方針を示し、市民団体が歴史的景観が壊されるのではないかと懸念している。老朽化により多額な改修費が必要となるため、20年以上利活用されていなかった。市は建物の外観などを維持した上で利活用を図る民間企業に売却したい考えだが、市民団体は「将来にわたって建物が維持される保証がない」と訴えている。(五十嵐知彦、伊藤友佳子)

■市、民間に売却方針/市民、取り壊しを懸念

 「ここがビザ発給を行った部屋です。主に漁業者が申請者でした」。市民団体「函館の歴史的風土を守る会」(歴風会)などが9月12日、市の許可を受けて旧領事館内を一般公開すると、市民ら約200人が参加。同会メンバーらが解説しながら、館内を案内した。函館市の細川久仁子さん(73)は「天井が高いですね。函館とロシアの歴史が詰まっている」と感動した様子だった。

 旧領事館は函館港を望む西部地区で1908年(明治41年)に建築された。れんが造り2階建ての洋風建築ながら、玄関上の中央部には寺社や城郭などに用いられる「唐破風(からはふ)」などの和風のデザインも取り入れられている。市は、都市景観の形成上で重要な価値があるとして「景観形成指定建築物」に指定している。

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