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子どもの貧困 コロナ禍受け対策急げ

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 子どもの7人に1人が貧困状態にある。厚生労働省がまとめた国民生活基礎調査によると、2018年時点での子どもの貧困率は13・5%に上った。

 15年の前回調査の数値からほぼ横ばいで、この20年間、大きな改善は見られない。ひとり親世帯の貧困率は48・1%に上り、生活の苦しさも浮き彫りになった。

 新型コロナ禍で経済が悪化する中、現状が深刻さを増していることは想像に難くない。このままでは、親から子に続く貧困の連鎖がさらに固定化しかねない。

 子どもはどんな境遇であっても健やかに育つ権利がある。国や自治体は困難を抱えた子どもを救う手だてを迅速に講じるべきだ。

 18歳未満の子どもの貧困率は2000年以降、13~16%台で推移してきた。今回の数値は経済協力開発機構(OECD)の平均12・8%を上回っている。

 コロナ禍は生活の基盤が弱い人たちに大きな打撃を与えた。雇用の不安定化や長期間の休校は、とりわけ経済的に困窮するひとり親世帯などを直撃している。

 今回の調査で子どもがいる世帯の60・4%、母子世帯の86・7%が「生活が苦しい」と答えた。

 家庭の経済的な問題は子どもたちの心身の健康や将来の進路に影響し、貧困の連鎖をもたらす。この悪循環を断ち切るためには一刻の猶予も許されない。

 子どもの貧困対策推進法が14年に施行され、国は対策大綱をまとめ支援策を打ち出したが、状況の抜本的改善に結びついていない。

 政府はコロナ禍を受け、児童扶養手当を受給するひとり親世帯への臨時給付を決めた。だが、基本が5万円で1回限りの支給では困窮の解消にはほど遠い。

 児童扶養手当の増額や給付金の拡充を検討すべきではないか。

 自治体の役割も大きい。子どもの貧困は実態が見えにくいが、相談の受け皿を増やすとともに、乳幼児健診や保健師訪問などあらゆる機会に手を差し伸べてほしい。

 行政の目が届きにくい領域の下支えも欠かせない。

 例えば、子ども食堂や学習支援の場は大切な安全網の一つだ。その役割が一層重要になる夏休みを迎えるのに、運営団体の多くはコロナ禍で活動を制約されたり資金繰りに窮したりしている。

 札幌市や旭川市は活動を継続できるよう緊急的な補助を始め、各団体からの申請が相次いでいる。

 国も自治体任せにせず、財源を確保して積極支援すべきだ。

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