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店名公表、広がる困惑 コロナ感染防止へ西村再生相が方針 基準あいまい「見せしめのよう」

 西村康稔経済再生担当相が新型コロナウイルスの感染防止策を徹底していない店舗で感染者が出た場合、店名を公表する考えを示し、道内の飲食店などに困惑が広がっている。国は業界団体などがまとめた感染防止の指針を順守するよう求めるが、あいまいな規定も多く、店舗関係者からは「徹底には限界がある」「どこまで守れば公表されないのか」との不安も漏れる。行政による店名公表は社会的制裁にもつながり、専門家は「補償のない権利制限は許されない」と指摘する。

 「店名公表は、経営体力のない店にとって閉店に直結する」。札幌・ススキノで、女性従業員が客を接待するラウンジの責任者の男性(46)はこう危惧する。

 同店は、すすきの観光協会と市が作成した指針に基づき、従業員や客全員の検温を行い、ドリンクを作る際も1杯ずつマドラーやトングを消毒する。一方、指針では「接待行為」自体の自粛も求め、男性は「店を開ける意味がなくなる」と徹底の難しさを訴える。

■検温せぬ酔客も

 各業界がまとめた指針はほぼ同じような文言が並ぶ。「客や従業員との距離を、できるだけ2メートル、最低1メートルを確保するように努める」「対面する席では、できるだけアクリル板・透明ビニールなどで遮蔽(しゃへい)するなどの工夫をする」などと規定するが、「できるだけ」などあいまいな表現が多い。

 ススキノでバーを営む男性(57)もマスクをつけ、注文を受ける時は客の正面に立たないようにし、客との距離は約1メートル空けている。だが、検温に協力をしてくれない客がいる上、酔って体温が上がっているのか、発熱しているのか、判断がつかないことも多い。

 いくら対策を講じても無症状の感染者が来店すれば感染が広がりかねないリスクは付きまとう。男性は「指針自体があいまいなのに、何を基準に『順守していない』と判断するのか。感染者が出て悪者にされたら、そのレッテルは簡単にはがせない」と憤る。

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