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舞台は整った コロナ対策、警備万全 「将棋めし」4種準備 王位戦第2局、13日から

 将棋の木村一基王位(47)に藤井聡太七段(17)が挑戦する第61期王位戦7番勝負(北海道新聞社主催)。第2局の舞台となるホテルエミシア札幌(札幌市厚別区)では、13、14両日に向けて準備が進む。王位戦の開催は、2018年の第59期以来2年ぶり2回目。今回は新型コロナウイルスの感染防止対策も加わり、前回以上の緊張を強いられる。両棋士が対局に集中し、ファンの期待に応えられるよう、ホテルも万全の態勢で臨む。

 同ホテルは、王位戦のほか、女流王位戦(12年)、囲碁の天元戦(17年)の開催実績を持つ。

 2年前の王位戦は、菅井竜也王位に豊島将之棋聖が挑戦する「20代対決」で注目。ホテル内で開かれた大盤解説会には約600人が集まり、熱気に包まれた。

 今回は新型コロナの影響で中止され、代わりに野月(のづき)浩貴八段=札幌市出身=がインターネットでオンライン解説を行うことに。それでも、道内外から「大盤解説会があるなら参加したい」といった問い合わせが100件以上も寄せられている。ホテル営業部の佐々木正甚(まさやす)次長(48)は「前回以上に将棋熱の高まりを感じます」と驚く。

 新型コロナ対策と警備のため、対局室のあるフロアを貸し切りに。さらに、対局室や前夜祭会場など、入り口ごとに消毒液を置く。

 タイトル戦では、対局者の選ぶ昼食やおやつにも将棋ファンの目が注がれる。同ホテルは、過去3回の開催実績を踏まえ、「食べやすさ」を重視した特別メニューを考案した。北海道の食を味わってもらおうと、道産食材を生かした和・洋・中の昼食4種と、おやつ6種のメニューを用意。対局前日に行う対局室の「検分」までに選んでもらう。

 新型コロナの影響で、同ホテルも4月25日~6月7日の約1カ月半、全館休館し、大きな影響を受けた。再開から1カ月余り。気の休まらない日々が続く。

 佐々木さんは期待する。「両対局者の熱戦を通じ、地域の方に再び元気をお伝えし、全国の方に新札幌という地域に興味を持っていただく機会にもしたい」(岩崎志帆)

■対局会場は、どう選ぶ?


 将棋のタイトル戦で、対局会場は、どう選ぶのか。


 何よりも、静かで、落ち着いた環境が必要だ。外部の雑音が聞こえにくく、和室を備える旅館やホテルが選ばれる。かつては、温泉地の老舗旅館が中心だった。最近は、そうした日本旅館が全国的に姿を消す中、ホテルも増えている。


 今回の対局では、対局室の和室を二つに仕切り、奥を「封じ手部屋」とする。王位戦は2日制のため、初日の対局を一時中断する際、不公平にならないよう、一方の棋士が次の指し手を決め、それを紙に記して封書に入れ、立会人に預ける。2日目にそれを開封し、指し継ぐ。


 王位戦の場合、2日制のため、将棋連盟や棋士、主催者といった関係者が泊まれることも重要な条件となる。


 移動のしやすさも欠かせない。特に、王位戦は、北海道新聞、東京新聞、中日新聞、神戸新聞、徳島新聞、西日本新聞で主催するため、7番勝負の間に、北海道から九州まで全国各地を巡回する。


 複数のタイトル戦に掛け持ちで臨む対局者もおり、今回も、挑戦者の藤井聡太七段(17)は、王位戦と棋聖戦5番勝負(1日制)を並行して戦っている。

■王位戦と棋聖戦の日程(2020年)

     ※丸数字は各棋戦の「第■局」
6月8日       棋聖戦《1》 東京
6月28日      棋聖戦《2》 東京
7月1~2日     王位戦《1》 愛知
7月9日       棋聖戦《3》 東京
7月13~14日   王位戦《2》 札幌★
7月16日      棋聖戦《4》 大阪
7月21日      棋聖戦《5》 東京
8月4~5日     王位戦《3》 神戸
8月19~20日   王位戦《4》 福岡
8月31日~9月1日 王位戦《5》 徳島
9月14~15日   王位戦《6》 神奈川
9月28~29日   王位戦《7》 東京

○棋聖戦 5番勝負(1日制)3勝で奪取
●王位戦 7番勝負(2日制)4勝で奪取

■道内の開催地は?


 王位戦の開催されるこの時期、道内は「夏の観光シーズン」と重なる。しかし、対局会場として注目を集めると、地域のPRにもなる。


 王位戦の記念すべき第1期第1局(1960年7月27、28日)の舞台は、札幌・定山渓の拓銀「栖霞荘(せいかそう)」だった。大山康晴名人が、4勝1敗で塚田正夫九段を退け、初代王位に就いた。


 札幌以外でも全道各地で開かれている。1988年(第29期)以降の道内開催地は次の通り(黒丸数字は1988年以降の開催回数)。札幌以外の開催が圧倒的に多かったが、最近は、札幌開催が増えてきている。

1988年 第29期 旭川市《1》

  89年 第30期 釧路市《1》

  90年 第31期 登別温泉《1》

  91年 第32期 旭川市《2》

  92年 第33期 函館市・湯の川温泉《1》

  93年 第34期 占冠村トマム

  94年 第35期 小樽市《1》

  95年 第36期 留寿都村

  96年 第37期 幕別温泉

  97年 第38期 稚内市

  98年 第39期 苫小牧市

  99年 第40期 釧路市《2》
2000年 第41期 登別温泉《2》

  01年 第42期 根室市

  02年 第43期 旭川市《3》

  03年 第44期 札幌市《1》

  04年 第45期 紋別市

  05年 第46期 阿寒湖温泉

  06年 第47期 洞爺湖温泉

  07年 第48期 帯広市

  08年 第49期 網走市

  09年 第50期 札幌市《2》

  10年 第51期 札幌市《3》

  11年 第52期 小樽市《2》

  12年 第53期 函館市・湯の川温泉《2》

  13年 第54期 層雲峡温泉

  14年 第55期 札幌市《4》

  15年 第56期 釧路市《3》

  16年 第57期 旭川市《4》

  17年 第58期 札幌市《5》

  18年 第59期 札幌市《6》

  19年 第60期 札幌市《7》

  20年 第61期 札幌市《8》

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