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九州の豪雨災害 救助急ぎ支援に全力を

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 記録的な大雨が九州を襲い、熊本県では川の氾濫や土砂崩れで多くの犠牲者が出ている。

 球磨(くま)川流域の球磨村では、特別養護老人ホームが浸水し、多数の入所者が亡くなった。

 安否が分からない人や孤立した人たちもいる。関係機関は連携して捜索と救助を急ぎ、避難者ら住民の支援に全力を挙げてほしい。

 激しい雨は広い範囲で続いている。福岡、佐賀、長崎3県にも大雨特別警報が発表され、川が氾濫するなどの被害が出た。

 九州以外の地域にも警戒情報が出された。最大級の警戒を怠ってはならない。

 球磨川は暴れ川として知られ、たびたび水害を起こしてきた。

 想定を上回る大量の夜間の降雨が、山間を縫う急流の球磨川に一気に流れ込み、川幅が狭くなる盆地の出口で氾濫を引き起こした可能性が指摘されている。

 球磨村はじめ流域自治体は、災害時に取るべき行動を時系列で整理したタイムラインを作成し水害に備えていた。

 2016年の台風で岩手県の高齢者施設の入居者9人が犠牲となったのを受け、国は福祉施設などに避難確保計画の作成を義務付けた。球磨村の特養も計画を作り、避難訓練を実施していたという。

 それでも救えなかった命がある。全国各地の防災対策をいま一度点検し直す必要があるだろう。

 停滞した梅雨前線に湿った空気が流れ込み、発達した積乱雲が連なる線状降水帯が形成されたのが豪雨の原因とみられている。

 自治体の避難情報は適切に出され、危機意識が住民と共有されていたか。気象庁が4日早朝に熊本、鹿児島両県に大雨特別警報を出したタイミングは的確だったか。いずれ検証が必要となろう。

 洪水災害は急速に水かさが増し、避難できなくなることがある。早め早めに安全確保の行動を起こすことが何より重要だと肝に銘じたい。

 被災地の避難所では、避難世帯の間隔を取るなどの新型コロナウイルス対策が取られている。これに伴いスペース不足となっている避難所もあるという。

 避難所を必要数確保できるか点検しておきたい。避難所で使用する消毒液や体温計の備えが十分かのチェックも必要だろう。

 豪雨災害は16年の連続台風をはじめ近年は道内でも発生している。道内自治体は、同様の豪雨の際に即応できる態勢を整えているか確認を急いでほしい。

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