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河野氏「ポスト安倍」に浮上 地上イージス撤回で注目 世論次第 ダークホースに

 「ポスト安倍」レースで河野太郎防衛相(57)に注目が集まっている。地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」配備計画の撤回を主導し、世論の評価が高まった。有力候補である自民党の岸田文雄政調会長と石破茂元幹事長が共に決め手を欠く中、ダークホースになる可能性がある。

 「本当に取り返しがつかない。申し訳ない。個人的にもバックアップしていきたい」。河野氏は25日の党会合で、昨年の参院選で地上イージス配備反対を訴える野党候補に敗れた自民党候補に言及し、涙ぐんだ。

 河野氏は15日に地上イージス計画の停止を表明した後、「次の首相」を問う共同通信の20、21日の世論調査で、石破氏の23・6%、安倍晋三首相の14・2%に次ぐ9・2%を記録し、前月の倍以上に伸ばした。岸田氏は3・3%。毎日新聞の20日の調査でも河野氏は、新型コロナウイルス対応で勢いづく吉村洋文大阪府知事と並んで3位に入った。

 コスト削減を理由に打ち出した地上イージス計画の停止は、党内の反発を招いたものの「国民には決断力があると好意的に受け止められた」(党関係者)。行政改革に熱心で行革担当相を務めたクリーンな印象も重なる。谷垣禎一前幹事長が勝利した2009年の党総裁選に、世代交代を掲げて出馬した経験もある。

 首相の「意中」の岸田氏は国民の人気が乏しく、政権批判を続ける石破氏は党内基盤が弱い。岸田氏と距離を置く菅義偉官房長官は河野氏の手腕を買う。「首相は岸田氏に禅譲できない場合、頭の中に3人の候補がいる。茂木敏充外相と河野氏、菅氏だ」と官邸筋は語る。首相と菅氏は河野氏で一致できる余地がある。

 度量を疑問視する声はある。外相時代、徴用工問題を巡り駐日韓国大使に「極めて無礼だ」と声を荒らげた。記者会見で北方領土問題に関する質問を4回連続無視したことがあり、時に不遜な態度が表に出る。

 政府高官も「突破力はあるがチームプレーは不向き。こだわりが強すぎる」と評する。地上イージスを巡り二階俊博幹事長は「何の相談もなく一方的に発表された」と苦言を呈した。所属する麻生派の麻生太郎副総理も擁立に消極的だ。

 脱原発を盛んに唱え、自民党内で異端扱いされた過去もある。最近は持論を封印するが、23日のブログで理由について「最初に入閣する時、『脱原発は河野太郎が総理・総裁になった時にやればよい』と言われた」とつづった。「変人」とやゆされつつ総裁選に挑み続けた小泉純一郎元首相と重ねる向きもある。世論を味方につけ「選挙の顔」として待望論を高められるかが鍵になる。(佐藤陽介)

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