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道議会の禁煙化 コロナで先送りは姑息

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 新築された道議会庁舎の利用が始まった。

 焦点の喫煙所設置問題は、村田憲俊議長が新型コロナウイルスの収束まで協議しない考えを示し、結論が出ていない。

 道内は喫煙率が高く、肺がんによる死亡者が多い。しかも、新型コロナウイルスは喫煙で重症化するリスクがあるとされる。

 本来なら、コロナ禍を契機に、健康への関心を高め、禁煙を実現するのが筋だろう。それなのに、先送りの理由にするのは姑息(こそく)と言うほかない。

 公共施設の禁煙化が進む中、一般の道民も訪れる道議会で、議員が吸いたいから吸うという理屈は通用しない。

 道議自らが率先して全面禁煙に踏み切るよう、重ねて求める。

 結論の先送りにより、新庁舎は当面、屋内全面禁煙となる。

 ただ、全5会派のうち、最大の自民党・道民会議は日本たばこ産業からの寄贈を受けて控室に喫煙所を設ける方針を変えていない。

 他の会派はいずれも設置に反対している。自民党会派出身の村田議長が議論をうやむやにして押し切ろうとしているのではないか。そんな疑いが拭えない。

 議長は調整役として期限を区切り、完全禁煙に向けた合意形成を図るべきだ。

 新庁舎は防犯対策でICカードを導入し、議員と職員以外が入場できるフロアを制限する。

 これでは有権者の監視の目が届きにくくなる恐れがある。たばこ問題のように、道民感覚とかけ離れた対応を続けていると、さらに有権者を遠ざけ、議員の特権意識が強まりかねない。

 そもそも、新庁舎の建設計画を巡る議員の協議は非公開で行われ、不透明さが目立った。

 喫煙所を設けるかどうかについては、道民に分かるように公開の場で議論してほしい。それが道民に選ばれた代表である道議にふさわしい態度だろう。

 他にも、道議会の存在意義に疑問符が付くようなことがあった。

 鈴木直道知事が、コロナ対策で道の休業要請に応じた事業者に追加支給する支援金など48億6千万円を盛り込んだ本年度一般会計補正予算を、道議会の議論を経ずに専決処分した。

 政策的な予算で専決処分を行うのは異例だ。なぜ認めたのか。

 地元で聞いた有権者の声を、議会での質疑を通じて道政に反映する役割をしっかりと果たしてもらいたい。

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