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道内詐欺被害額8割増 1~4月 外出自粛の高齢者狙う

 高齢者を狙った特殊詐欺事件が道内で急増している。道警によると、今年1~4月の合計被害額は、前年同期比80%増の1億2750万円。発生件数も57件と前年同期より18件多く、5月に入っても被害は後を絶たない。道警は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛で在宅中の高齢者が増えていることを見越した犯行の可能性があるとみて警戒を強めている。

 道警によると、被害者は70~80代が半数以上を占め、1人暮らしや同居家族の不在時に被害に遭うケースが目立つ。特殊詐欺を狙ったとみられる予兆電話も4月は220件あり、会員制交流サイト(SNS)には現金回収役の「受け子」などを募る投稿が相次いだ。道警は「犯行グループが、外出自粛で在宅中の高齢者が増えているとみて活動を活発化させている恐れがある」と指摘する。

 最近の特殊詐欺事件で多いのは高齢者のキャッシュカードを狙った手口だ。

 札幌市厚別区では4月下旬、70代男性宅に警察官を名乗る男から「あなたの口座から現金が不正に引き出されている。後ほど警察官が向かう」と電話があった。男性は、自宅を訪れた男に金融機関のキャッシュカード8枚と暗証番号を書いた紙を封筒に入れて渡すように言われ、だまし取られた。口座からは現金780万円が引き出されていた。道警によると、こうした手口が今年の発生件数全体の約6割を占めるという。

 一方、犯行グループ側にも新型コロナウイルス感染拡大の影響がみられる。江別市の80代女性からキャッシュカードを盗み取ろうとしたとして、江別署が今月13日に窃盗未遂の疑いで逮捕した札幌市中央区の自称風俗店従業員の女(28)は、同署の調べに「コロナの影響で風俗店の客が減り、金が欲しくてやった」などと供述。同署は、女が何らかの方法で詐欺グループとつながり、「受け子」になったとみて調べている。

 特殊詐欺事件は5月も続き、17日までに札幌市や函館市、滝川市などで約10件発生、計約2700万円超の被害があった。道警は4月21日から、道内の金融機関や公共交通機関で、特殊詐欺への警戒を呼びかける張り紙を集中的に掲示するキャンペーンを展開。道警特殊詐欺対策室は「警察官や金融機関職員が訪問してキャッシュカードを受け取り、暗証番号を尋ねるようなことはない。不審な電話があればすぐ通報を」と呼びかけている。(木村啓太、宮本夕梨華)

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