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和牛価格、下落深刻 7年半ぶり安値

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う外食自粛の影響で、和牛肉の価格が大幅に下落している。4月の東京食肉市場の卸売価格は前年同月比3割安で、7年半ぶりの安値を記録。輸出も大きく落ち込んでおり、道内の和牛農家からは「安値が長引けば離農せざるを得ない」と悲鳴が上がる。

 農林水産省などによると、東京食肉市場の4月の卸売価格(枝肉、A4ランク)は前年同月比29%安の1キログラム当たり1706円で、2012年10月以来の低水準だった。和牛に近い交雑種(B3ランク)も26%安の1207円。家庭での消費が多いホルスタイン種(19%安)に比べて落ち込みが大きかった。

 外食自粛や外国人観光客の減少により、焼き肉店やステーキ店で高級な和牛肉の売り上げが低迷。和牛を中心とした牛肉の輸出も3月には前年同月比で3割減り、「需要減がどこまで続くのかが読めない」(食肉卸業者)状況だ。

 子牛の価格も落ち込む。農畜産業振興機構(東京)によると、和牛子牛1頭当たりの価格は3月に17%安の65万5千円。子牛を育てる農家も収入減は避けられない。

 和牛肉は道産牛肉全体の1割弱だが、ブランド化が進んで販路が広がってきただけに戸惑いは大きい。日高管内新ひだか町で和牛450頭を飼育する肉牛農家の渡辺隆さん(62)は「今の価格では餌代など経費に見合う収入が得られず、赤字になる。長引けば離農する農家が出かねない」と嘆く。

 農水省は、10年後に牛肉を2割増産する目標を3月に決めたばかり。コロナ禍で高まらない生産意欲を刺激するため、奨励金を出して肉牛農家を後押しする考えだ。(長谷川裕紀)

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