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コロナと介護 サービス守る対策急務

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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、全国で介護事業所の休業が増えている。

 厚生労働省によると、4月24日公表分で通所介護や短期宿泊の858事業所と、訪問介護の51事業所が休業している。感染拡大を防ぐ自主的判断が多いという。

 利用者は高齢な上に持病のある人が多く、重症化しやすい。一方で、サービスを受けられず、認知症が進んだり、筋力低下で転倒する例も起きている。食事や入浴など家族の負担も増す。

 道内は感染拡大の第2波に見舞われ、高齢者施設の集団感染が発生している。流行が長期化すれば、休業が増える懸念がある。

 介護崩壊を防ぐため、国や自治体は経営や人的、物的な支援に全力を挙げなければならない。

 休業増を受け、厚労省は感染防止策の徹底と、サービス提供を求める通知を各自治体に出した。

 しかし介護現場では今もマスクや手袋などの物資が不足している。職員は仕事柄、濃厚接触が不可避だ。一人一人の手元に行き渡るよう、生産体制拡充が急がれる。

 さらに職員と利用者の安全安心を守るため、PCR検査の優先的な実施が欠かせない。

 訪問介護では、濃厚接触者と疑われたり、発熱している利用者を訪問することもある。介護職員に特別手当を求める声が上がっている。感染リスクと対峙(たいじ)し介護を支える人たちに報いるべきだ。

 全国介護事業者連盟の調査では、新型ウイルスで経営が影響を受けたり、受ける可能性のある事業所は93%に上る。運営に行き詰まる事業所が相次げば、介護離職や介護難民が大勢生まれよう。

 国や自治体には事業所に対する財政支援が求められる。

 同時に、介護人材の補充が急務だ。慢性的な人手不足の上、子どもの休校で離脱する人も多い。

 専門家は、資格を持つ潜在介護士に国が30万~50万円の給付金を直接支払って就職を促すことを提案している。国はインパクトのある対策を打ち出してほしい。

 退職者や他施設の職員、ボランティアの協力を得るなど、あらゆる手を打つ必要があろう。

 通所介護の休業時、職員が電話で健康状態を確認することを認める特例措置も始まった。よく知る職員の声が安心につながり、認知機能の低下を防ぐ効果があるという。きめ細かな対応を求めたい。

 家庭でも介護うつや虐待が起きている。介護職と双方に対する心のケアが不可欠だ。

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