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複数施設で感染連鎖か 千歳 病院、施設で感染25人

 【千歳】千歳保健所管内で23日、病院や介護施設を中心に新型コロナウイルスの感染者が25人確認され、関係者の間で困惑が広がった。ほとんどは院内や施設内での感染のため、山口幸太郎市長は「感染は市中には広がっていない」と市民に冷静な対応を呼び掛けるが、重症化の危険度が高い高齢の感染者が多い上、感染者が出た2病院が夜間や休日の当番医を外れるなど地域の医療にも影を落としている。

 「大変憂慮すべき事態。強い危機感を抱いている。マスクや防護服などの医療資材、人員が不足し、医療関係者は困難な場で業務を行っている」。山口市長は23日の臨時記者会見で、医療・介護サービスの維持が急務だとの認識を示した。

 千歳市で感染が広がり始めたのは今月8日、市内のグループホームで入居者2人の感染が確認されたのが始まり。関係者によると、2人はそれぞれ千歳第一病院と北星病院に入院。2人が感染元になったかは不明だが、千歳第一病院では4月中旬から看護師や入院患者の間で感染が広がり、23日までに計24人に達した。

 北星病院でも23日に初めて看護師と介護職員計6人の感染が確認された。同病院ではこれまで2人の感染者の入院を受け入れたが、今回発表された看護師らと発症時期に10日以上のずれがあるため、道は関連があるのか慎重に調べている。

 感染者が相次いだことを受け、両病院は8日から外来診療を休止。北星病院は20日に外来診療を再開したが、24日から再び休診する。さらに両病院とも8日以降、外科系の救急急病当番医から外れており、山口市長は「輪番ができない日が出ている。感染が収まらないと修復できない」と救急医療体制の空白が続くことに懸念を示した。

 一方、市内の訪問看護ステーション「やさしい介護しののめ」でも利用者1人と同じ建物内にある関連の介護事業所の職員1人が加わり、感染者は6人となった。中には3月末まで千歳第一病院で勤務していた看護師もいる。道は当初、同病院としののめの感染に関連はないとみていたが、感染の広がりを受け、「どこかでつながりがある可能性がある」と見方を変えた。

 ほかにも他施設との関連が不明の通所介護施設でも介護職員や利用者ら6人の感染が判明した。

 これら介護施設や訪問看護ステーションも医療機関と同様、感染者が出たことでサービスの停止や縮小を余儀なくされている。道保健福祉部の広島孝技監は「施設でも消毒の徹底や面会停止などかなり努力している。ちょっとした油断でウイルスが持ち込まれる」と感染防止の難しさを指摘。「もともと数が少ない医療・介護の人材に感染が広がるのは大きな問題だ。何とか対策を強化しないといけない」と支援策の検討を急ぐ考えを示した。(高橋澄恵、三坂郁夫)

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