「富良野のスキー場の近くにホテル用の土地はありませんか」。2015年夏、富良野市の不動産会社オールアバウトフラノの池野正樹代表(40)の元に突然、英語のメールが届いた。差出人はジャネット・ホール氏。後志管内倶知安町で複数の高級別荘街の開発を進める香港企業「ゼッケイ」の女性経営者だ。
■民宿跡地を最高級施設に
直後に富良野を訪れたホール氏は、池野氏の案内でスキー場がある北の峰地区の物件を品定めし、ゴンドラのすぐそばに立つ古い民宿に目を留めた。跡地では今、7月開業予定のコンドミニアム「フェニックス富良野」(33戸)の建設が進む。ニセコ地域以外で、30戸を超えるコンドミニアムは道内にはまだ少ない。