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新型肺炎急拡大 感染情報の発信的確に

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 クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で起きた新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)の集団感染で、乗客の80代の日本人男女2人が死亡した。

 乗員乗客約3700人のうち600人を超える感染が確認されている。6人に1人という感染者数の多さに驚きを禁じ得ない。

 香港人乗客が香港で下船後に感染が判明したことから、厚生労働省は今月3日、横浜港に到着した同船の検疫を実施し、乗員乗客を2週間隔離した。

 この間、政府の一連の対応が適切だったのか検証が欠かせない。

 デマや誤った情報が広がると混乱を招く。情報の質を高めるためにも十分な発信が求められよう。

 政府や自治体はプライバシーに配慮した上で、こまめに情報開示を行う責務がある。

 国立感染症研究所は乗客の多くは客室待機を始める5日より前に感染し、待機後も感染は続いたと見ている。一部の乗員は業務を続け隔離が不十分だったという。

 密閉空間は感染が広がりやすい。国民の不信感を払拭(ふっしょく)するために説明を尽くしてほしい。

 2週間の観察期間の過ぎた19日から陰性の人の下船が行われている。日常生活に戻れるようフォローアップを行うと同時に、下船できない人への支援も不可欠だ。

 道内では新たな感染者の発表が相次いだ。感染経路ははっきりしないままである。

 秋元克広札幌市長は「市中感染」の可能性に言及したが、具体的にどのような状況を想定し、どんな対策が必要か、さらに踏み込んだ発信に努めてもらいたい。

 道と各市町村は一層連携を密にして対応すべきだ。

 大流行を防げるか否かは2~3週間がかぎになるとの見方もある。不要不急の外出や集まりを避ける用心深さが求められる。

 感染はせきやくしゃみによる飛沫(ひまつ)感染や接触感染で起きる。不特定多数の人が触れるものを触った後や食事の前、マスクの着脱後に手洗いや除菌を徹底したい。

 2009年に新型インフルエンザが流行した時は市民が医療機関に殺到し、感染者と非感染者が接触し感染拡大につながった。過剰反応は感染リスクを高める。

 厚労省は風邪の症状や37・5度以上の発熱が4日以上続くか、強いだるさや息苦しさがある人は帰国者・接触者相談センターに相談するようにとの目安を示す。

 情報を多角的に収集し、冷静かつ的確な対応を心掛けたい。

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