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首相の国会答弁 虚偽の疑い頬かむりか

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 安倍晋三首相が、「桜を見る会」前日に出席した後援会主催の夕食会を巡り、国会で虚偽答弁を繰り返していた疑いが強まったとして野党が追及を続けている。

 従来の答弁と、ホテル側が立憲民主党の辻元清美氏に回答した内容とが食い違っているためだ。

 首相は衆院予算委員会で、ホテルが安倍事務所の秘書に説明したとする内容を基に矛盾はないとしたが、野党はその答弁の一部も虚偽だった可能性を指摘している。

 言い逃れのような答弁が、破綻寸前に追い込まれたように映る。首相は予算委に改めて出席し、ホテルの見解など自身の主張の証拠となる文書を提出するべきだ。

 ANAインターコンチネンタルホテル東京は《1》見積書や明細書を主催者に発行しない対応《2》宛名が空欄の領収書の発行《3》大規模宴会の参加者個人からの会費徴収―についていずれもないと回答した。

 首相はこのホテルで過去3回夕食会を開いているが、回答では政治家関連の会合でも対応を変えたことはないとしている。

 「明細書は受けておらず、ホテルとの契約主体は個々の参加者」などとする首相の説明はただでさえ不自然極まりない。回答が事実ならその説明も根底から崩れる。

 後援会の収支を報告書に記載しなかったことになり、政治資金規正法違反は明白となろう。

 回答はホテルの広報担当者が辻元氏側にメールで返信した。責任ある見解だと言っていいだろう。

 これに対し首相は、ホテル側は秘書に対し「辻元氏には一般論で答えたもので、個別の案件は営業の秘密に関わるため含まれていないと説明している」と答弁した。

 しかし一部報道では、ホテル側はその後の取材に「営業秘密と申し上げた事実はない」と答弁の一部を否定し、「一般論と説明したが、例外があったとは答えていない」と回答したと伝えている。

 自民党は秘書にホテルとのやりとりを確認したが、「営業秘密」と言及した事実は出なかった。

 首相がうその上塗りをした可能性すらあるのに、政権幹部は首相を守ることしか頭にないようだ。

 与党は、首相がホテル側から文書で見解を得て示すべきだとする野党の要求を拒否した。菅義偉官房長官は、首相答弁は「全体として同じようなことだ」と述べたが、説明になっていない。

 首相も記者団の問いかけに「既に国会で答弁した通りだ」と述べるだけだ。自身に向けられた重大な疑惑に頬かむりは許されない。

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