PR
PR

立・国合流頓挫 旗印見えぬ内輪の確執

[PR]

 立憲民主党と国民民主党の合流が見送られることになった。合流方式や党名、理念・政策に関する立憲民主の提案に国民民主が難色を示し、一致できなかった。

 通常国会前に安倍晋三政権と対峙(たいじ)する野党の大きな核をつくるとの試みは、頓挫した。

 やむを得ない結果だろう。協議ではどんな旗印の下に合流するのかという肝心の姿が見えないまま、「対等の合流か吸収か」といった内向きの確執が目についた。

 共同通信社の世論調査では合流に「期待しない」が7割だった。政策や理念を棚上げにした選挙目当ての数合わせでは、有権者を引きつけられまい。

 仕切り直しの議論が必要だ。

 合流協議はいったんはまとまったかに見えたが、立憲の枝野幸男代表と国民の玉木雄一郎代表による党首会談は不調に終わった。

 枝野氏は存続政党を立憲とし党名も変えないとしたが、玉木氏は「民主党」への変更を求め、綱領や人事なども合意に至らなかった。

 玉木氏は「政策、理念のすり合わせは不可欠だ」と述べている。

 それ自体はもっともだが、「足して2で割る」ような従来の手法で結論を急いでも、旧民主党のような不協和音がまた生まれよう。

 野党再編のたびに猫の目のように党名が変わってきたことも、有権者の不信感の一因だ。その繰り返しに終わっては意味がない。

 支持率が低迷する国民側は次期衆院選への危機感から合流を急ぎたい衆院の推進派と、慎重論が強い参院側の溝が埋まらなかった。

 参院には一部選挙区で競合した昨年の選挙の遺恨が残っている。

 支援する民間労組には、急進的な原発ゼロを掲げる立憲への警戒感が強い。これが玉木氏の姿勢に影響したとの見方が出ている。

 政権交代可能な政治を取り戻すために、自公に代わる選択肢を示す―。その大義を脇に置き、労組の組織の論理で党が動かされたとすれば、今後も展望は開けまい。

 枝野氏も昨年12月に合流協議を呼びかけた時点で、どこまでの成算があったのか。結果的に見通しの甘さを指摘されても仕方ない。

 両党はきのう、国会での共闘や選挙協力は引き続き深めることを確認した。それは当然だろう。

 早ければ年内の衆院解散が取り沙汰されている。両党は、政策面でより隔たりのある共産党、れいわ新選組との関係をどうするのかも本格的議論を始めるべきだ。

 今回の協議の感情的なしこりを引きずる時間はないはずである。

北海道新聞 購読の申し込みはこちらから
新聞配達スタッフ募集
PR
ページの先頭へ戻る