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五輪マラソン移転 民放キー局の「札幌ディス」にツイッターで反撃の大波

■ハッシュタグを活用 「#札幌dis」から「#札幌discover」へ
 東京五輪マラソンの札幌開催が11月1日に決まった後、民放キー局の複数の情報番組で出演者による「コースに何もない」「心が折れる」「結構暑い」など札幌への非難が相次いだことに、ツイッターで反論が広がりました。ハッシュタグ#札幌dis(disはdisrespect=軽蔑、無礼の意味)を含むツイート(つぶやき)は2日だけで2万、リツイート(再投稿)は1万8千を超え、ツイートは11月内に合計4万に達しました。リツイートは3万6千。フォロワーへの延べ配信数は2500万という途方もない数字になりました。

「悲しすぎる…一方的に敵意を向けられ…」
 「札幌dis(ディス)られてるけど、おいしいものたくさんあるのに」「悲しすぎる…一方的に敵意を向けられるのは正直しんどい。ましてやテレビで発言力、影響力のある人に言われたら…みんな北海道に札幌に行ってごらんよ、絶対好きになるから」。そんな、札幌愛、北海道愛の発露が続きます。

 #札幌disのツイートは1日夜に始まり、急拡散。ハッシュタグとは「#(ハッシュマーク)」を言葉に付けてその話題のタグ(荷札)にする仕組みで、他の利用者が一覧できて拡散が容易です。11月1日~30日の1か月間の散数や傾向をネット分析ツール「ソーシャル・インサイト」を使い、探ってみました。数値の一部はサンプリングによる推計です。

「マラソン」「東京」「ひるおび」「ミヤネ屋」ネガティブに
 #札幌disの発言者は、10代9.3%、20代42.8%、30代33%。居住地は、北海道37.1%、東京都14.8%。当初は、意外に道外からの発信が多かったのです。ただ、11月後半には、道内からのツイートが6割を占めるようになりました。

 テキストマイニング(文章の解析)で、頻出する単語を分析すると、ポジティブ(肯定的)に使われているのが「北海道」「おいしい」など。ネガティブ(否定的)に使われているのが「マラソン」「東京」のほか情報番組名の「ひるおび」「ミヤネ屋」も。

 そのうねりを冷静に見て、次の一手を繰り出したのが十勝管内浦幌町でマチづくりに携わる古賀詠風さん(23)@eifu0402でした。

「#札幌discover」「#北海道discover」で良さをPRする局面に
 「朝から #札幌dis に対する道民の怒りがタイムラインに溢れている…でも分断するだけもあれなので、何かユーモアのある返しできないかな…」。仲間と#札幌discover#北海道discover(discoverは発見)を考案してツイート。反撃から、積極的に北海道、札幌の良さを発信する局面に切りかえました。

 #札幌discoverは2日に6千以上ツイートされ、リツイートは5千以上、11月内のツイートは合計1万7千、リツイート合計1万5千件、延べ配信数は2千万を超えています。居住地は道内が59%。道内からの発信が多いのは当然でしょう。

 北海道を主な舞台にしたネット上の大きなムーブメントとも言える二つの大波は、いったん消えかかりました。しかし、22日には#札幌discoverのツイートが300を超えます。

キー局への批判を「訂正しお詫び」 再度の憤りが…
 HBC北海道放送は4日の自社の番組でキー局TBSの「ひるおび」の内容を批判。続いて、STV札幌テレビも自社番組で準キー局・読売テレビの「ミヤネ屋」を事実上批判しました。両ローカル局の対応に、道民はツイッターで喝采しました。しかし、HBCは22日になって、ホームページやツイッターなどで「コメントに字幕テロップで『誹謗中傷』と放送しましたが誤りでした。訂正しお詫びします」と唐突に撤回。経緯の説明はなく、キー局との力関係など推測を交えて、憤りがツイッターで再びあふれました。

 札幌のある民放の幹部に聞くと、「キー局とローカル局の番組制作への姿勢の違いがあらわになった、珍しい事例だった」とした上で、「ただ、キー局への批判は、天に唾するようなもの。自分に降りかかってくるのだが…」とも話します。ローカルメディアのあり方としては、疑問を残したままです。

 地域からのSNSでの情報発信とメディアとの関わりを考えるため、12月7日にはNHK札幌放送局で、パネルディスカッション「#札幌dis から #札幌discover へ」も開かれ、古賀詠風さんらが論議を交わしました。民放ローカル局のアナウンサーも発言するなど、イベントとしても異例の内容で、ハッシュタグ「#札幌discoverその先 」での発信が提案されました。

北海道新聞@doshinwebのツイートも想定を超えた拡散
 #札幌dis、#札幌discoverの拡散には、北海道新聞のツイッターアカウント@doshinwebも一定の役割を果たしました。

 「『#札幌dis』ができ…札幌市や北海道への、いわれのない非難や一部の民放ワイドショーの取り上げ方に、市民道民の憤りが広がっています」のツイートは1万リツイートを超え、インプレッション(端末での表示回数)は180万以上でした。「札幌と北海道の良さを積極的に発信しようツイッターのハッシュタグ『#札幌discover』『#北海道discover』ができています」のツイートは、3300リツイート、56万インプレッション。2日の@doshinwebのインプレッション合計は273万に達しました。これは、昨年9月の胆振東部地震発生後の4日間に次ぐ水準です。

 @doshinwebの同時進行での情報発信は、予想をはるかに超える拡散力がありました。この力は自制的に使う必要があるでしょう。(メディア委員・高田純一)

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