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氷河期支援に冷めた声 30代半ばからの就職難世代 札幌男性「今が精いっぱい」

 30代半ばから40代半ばの「就職氷河期世代」について、3年間で正規雇用を30万人増やす目標を掲げた政府の集中支援策に対し、道内の氷河期世代から「いまさら何も変わらない」と冷めた声が漏れる。開会中の臨時国会で安倍晋三首相も支援に意欲を見せているが、具体策は就職相談や助成金など従来の内容が多い。識者は「氷河期世代へはきめ細かな対応が必要」と指摘する。

 「自分たちの世代は理不尽をのみ込まなきゃいけない」。札幌市手稲区の派遣社員の男性(43)は、勤務先の倉庫からの帰り道にそうつぶやいた。

 1996年に高校を出た後、仕事が見つからず、工場勤務の非正規社員に。長時間労働で睡眠が3時間という生活が続き、転職先を探したが10社続けて不採用になり、過労で倒れて退社。その後は職を転々とし、現在は日中に食品配送、夜は冷凍食品を扱う倉庫で働く。

 父が肺を患ったため、数年間介護したが2015年に亡くなった。母親も病気がちで生活に追われ、希望が持てない。政府の支援策を知らなかった男性は言う。「明日を待つうちに人生が終わるかもしれない。突然、支援と言われてもこの生き方しか分からない」

■企業も消極的

 政府は就職氷河期世代の非正規労働者や、引きこもりの人たちを約100万人と試算。集中支援策の予算として20年度の概算要求段階で、前年度比3割増の1344億円を計上したが、支援メニューには効果が薄かった従来の政策が並ぶ。

 その一つで、氷河期世代を正規雇用した企業対象の助成金は、17年度は5億3500万円を計上したが、実績は全国で27件、道内はゼロ。18年度も予算を倍増したものの申請は全国で633件、うち道内は30件にとどまっており、企業の消極姿勢を変えられていない。

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