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新千歳空港IC開通2カ月 渋滞発生 募る不満 信号待ちで列/千歳ICより所要時間増(2013/9/30)

 空港直結をうたい、8月に開設された道央道の新千歳空港インターチェンジ(IC)。ところが、このICを使うと、渋滞に巻き込まれることがあり、利用者から不満の声が上がっている。国土交通省は「これほど渋滞するとは予想していなかった」と打開策に頭を悩ませる。「札幌から空港まで4分短縮」の目算は外れ、構造的な欠陥を指摘する声も出ている。

 「先週、新千歳空港ICを使って渋滞に遭ったので、今日は使い慣れた千歳ICに戻した」。仕事で東京行きの便に乗るため、29日に自家用車で空港を訪れた札幌市北区の会社員林久道さん(50)はそう話した。

 林さんは3連休初日の21日、札幌北ICから新ICまで利用。空港手前の交差点で渋滞に巻き込まれ、いつもは約50分で着くのに、1時間以上かかり、「飛行機に乗り遅れるかとひやひやした」。

 新ICから空港までは約7キロ。ほぼ一本道の道道は迂回(うかい)路がなく、信号機は空港直前の1基だけ。対して、従来の千歳ICから空港までは約8キロ。信号機は10基もあり、国道や道道を走って市街地を通らなければならず、新ICで4分の時間短縮が見込まれていた。

 事業主体の道は「空港へのアクセスが向上する」としてきたが現実は違った。落雷でJRが運休した15日には大渋滞で、札幌市内からの高速バスの到着が遅れたり、迂回路がないためUターンして千歳ICから空港に向かい直した車もあった。

 渋滞の起点は、空港手前の信号。空港から札幌方面に向かう通行車の多い道路と交わるため、もともと青信号が短い設定だった。新IC開設で通行車が増えたにもかかわらず、開設前と同じ「短い時で15秒」(国土交通省新千歳空港事務所)のままになっている。通過できる車はせいぜい10台。さらに約80メートル先にある空港駐車場へ入るには右折しなければならず、これも渋滞を招く。

 構造的にも札幌方面から空港ターミナルビルに入る車が多い前提で周辺道路が整備されており、新ICから空港の駐車場やターミナルに入るためには、待ち時間が多くなりがちな右折をしなければならない。

 4分短縮どころか、29日午後、千歳ICを起点に実際に二つの経路を車で空港ターミナルビルまで走ると、新IC経由は渋滞してなかったのに11分と、千歳IC経由より約30秒時間がかかった。

 空港と札幌各地を結ぶ高速バスは1日約350便運行され、このうち新ICの利用は16便。JR南千歳駅前に停留所があるため、残りは千歳ICを使う。バス会社の担当者は「週末は遅れる場合もあり、新ICを使うメリットはあまりない」。

 札幌から空港まで乗客を送ることが多いタクシー運転手(60)も「渋滞に巻き込まれたら困るので、怖くて利用できない」と話す。

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