PR
PR

五輪に旭日旗 政治対立あおらないか

[PR]

 東京五輪・パラリンピック組織委員会が会場への旭日旗持ち込みを容認する考えを表明し、侵略と軍国主義の象徴だとする韓国が反発を強めている。

 日韓関係のさらなる悪化にもつながりかねない事態だ。双方に冷静な対応を求めたい。

 事の発端は先月の韓国国会の決議だ。韓国政府は組織委員会の対応を不満とし、再考を求める書簡を国際オリンピック委員会に送るなど泥沼化の様相を呈している。

 日韓の対立が背景にあるにせよ、大会を政治的論争に利用するようなことがあってはならない。

 大会の主役はアスリートたちだ。選手や声援を送る人々が不快感を覚えたり、競技に集中できないような事態を招くことは避けるべきだ。

 旭日旗を巡っては2011年のサッカーの日韓戦でも火種となり、昨年も、韓国で開かれた国際観艦式での掲揚を巡り議論となった。ヘイトデモでも使われるなど対立を招く一因ともなっている。

 太陽と光線をかたどった旭日旗のデザインは、縁起物として浮世絵や大漁旗などに用いられて来た。一方、明治期以降、軍旗として使用され、戦後は自衛隊旗として掲揚されている。

 韓国側には、日本の帝国主義により侵略された被害の歴史の象徴という反発が根強い。屈辱を覚えるという言い分は無視できまい。

 一方、組織委員会や日本政府は、国内で広く使用され、政治的宣伝にはあたらないとして制限する考えはないという。

 だが、韓国にとどまらず、各国が旭日旗を見る目は、日本国内の意識よりも厳しいものがあることに留意すべきだ。

 アジア・サッカー連盟は、17年のアジア・チャンピオンズリーグの試合に持ち込まれた旭日旗を、政治的意見に関連する差別的な象徴と認定。政治的意図はないとの主張を退けた。

 五輪憲章は会場などでの政治的活動を禁じている。日韓関係が悪化する中での掲揚は、政治的主張と受け止められるリスクがある。

 軍旗として使用された歴史は、平和を掲げる大会の理念にそぐわないのではないか。誰かが不快と感じるものを掲げることが「おもてなし」とも思えない。

 五輪は、東西冷戦の影響で参加をボイコットするなど政治に翻弄(ほんろう)された歴史がある。その被害者は選手や声援を送る人々だった。そのことをいま一度思い起こし、事態の打開を図るべきだ。

北海道新聞 購読の申し込みはこちらから
新聞配達スタッフ募集
試合速報・結果
  • プロ野球
  • Jリーグ
  • サッカー代表
  • 大相撲
  • 甲子園
  • ゴルフ
  • 大リーグ
  • Bリーグ
スポーツ情報メガ盛り メガスポ
PR
ページの先頭へ戻る