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千葉の台風被害 停電復旧に全力挙げよ

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 台風15号による千葉県の広域停電は、9日の発生から1週間余りが過ぎた今も約6万戸で続く。

 厳しい残暑の中で冷房は動かず、水道も止まったままだ。熱中症で死者が出るなど被災者は命の危険にさらされている。

 停電復旧の見通しは二転三転し、全面復旧にまだ10日はかかるという。まさに異常事態である。

 政府や県の初動対応は鈍かったと言わざるを得ない。被害の深刻さに対する認識が甘かったのではないか。

 住宅被害は2万戸を超える見通しだという。次の3連休に大雨や台風に見舞われる恐れがあり、対策が急がれる。

 政府や自治体、東京電力など関係機関は、被災者の生活復旧に全力を挙げなければならない。

 被災地からは人的支援が足りないとの悲鳴が上がる。

 電柱の復旧や倒木の撤去が必要だ。屋根や外壁の補修やブルーシートを張る作業も急務だが、慣れない作業に転落事故が相次ぐ。

 自衛隊の増援に加え、他の自治体や関係機関からノウハウのある職員の派遣が求められる。

 建築材や家財道具など災害ごみも大量に出ており、ボランティアの力も欠かせない。

 電力が戻った地域で通電火災とみられる火事も起きており、注意を払う必要がある。

 学校はきのう再開したが、給食施設の被害も出ている。子どもたちの食事や衛生、心のケアにも十分気を配ってほしい。

 東京都の伊豆諸島や神奈川県など周辺地域でも被害は深刻で、支援が不可欠だ。

 今回、最大90万戸を超える停電が生じたが、政府や県の対応は後手に回った。

 政府が停電被害対策本部を設置したのは4日後で、防災担当相が本部長の非常災害対策本部は立ち上がっていない。県も停電で被害状況を把握できず、被災地に職員を派遣したのは3日後だ。

 安倍晋三首相は内閣改造を被災直後の11日に行う必要があったのか、大いに疑問だ。任務を把握している前閣僚の方が迅速に対応できたのは明らかだろう。

 1999年に小渕恵三内閣が、改造前日に茨城県東海村の核燃料工場で臨界事故が起き、改造日程を遅らせた前例もある。

 昨年の胆振東部地震で、道民は全域停電(ブラックアウト)を体験した。行政も道民もあらゆる災害を想定し、速やかに復旧するための手順を考えておきたい。

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