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<新刊と文庫>「座右の銘はない」など

<単行本>


◆座右の銘はない 石毛直道著

 日本を代表する文化人類学者であり、食文化という言葉を発案・定着させた著者初の自叙伝。京大探検部に属し、辺境を歩いた学生時代。霊長類研究の大家今西錦司の家で料理した話。麺を研究したイタリアで、パスタの過食から糖尿病になったこと。昆虫から猛獣まで食し体験した世界各地の風習文化が圧巻だ。(日本経済新聞出版社 1944円)


◆越境する音楽家たちの対話 関口義人著

 世界各地の文化・民族に根ざしたワールドミュージックを奏でる音楽家たちは異文化にどう向き合ってきたのか。トークイベント「音楽夜噺」を開催する音楽評論家が仕掛けた、音楽家30人との対話。道内在住のアイヌ楽器トンコリ奏者OKIを含め、中東、アフリカ、南米などの音楽への熱い思い。(彩流社 2700円)


◆おしゃべりながんの図鑑 小倉加奈子著

 病理専門医の著者が、がんの診断方法をやさしく解説する。正常な細胞と異常な細胞の境目とは。「細胞診断」と「組織診断」の違いは? 大腸がん、血液がん、胃がん、脳のがんなどを自筆のイラストを用いて説明する。分子標的治療薬や免疫療法薬といった最新のがん治療も紹介する。(CCCメディアハウス 1728円)


◆ルビンのツボ 斎藤亜矢著
 芸術認知科学を専門とし、絵を描く心の起源を研究している著者が、芸術する体と心について記すエッセー集。理学、医学、美術など幅広い分野を渡り歩いてきた研究者ならではの視点から、科学と芸術が交差するフィールドでワクワクする問いと発見をつづる。(岩波書店 1728円)

◆偽装、捏造(ねつぞう)、安倍晋三 佐高信著
 世相や人物に「筆誅(ひっちゅう)」を加える辛口評論家のエッセー集。厚生労働省などの統計不正、自動車や建築業界のデータ改ざんなど、官民ともに都合の悪い数字は隠し、事実を歪(ゆが)める不祥事が後を絶たない。政権や政策を担う人物たちの「うそ」を切れ味鋭く突く。(作品社 1944円)

<文庫・新書>


◆カラヤン 吉田秀和著

 少年時代には小樽に住んでいたこともあるクラシック音楽評論の第一人者が、指揮者カラヤンの魅力とその音楽について批評した23編の評論集。戦禍の跡が残る1954年のベルリンで聞いたフルトベングラーとカラヤンとの対比から、1989年のカラヤンの死への思いまでが、冷徹な鑑賞眼と流麗な文章で論じ尽くされる。(河出文庫 864円)


◆トップリーグ 相場英雄著

 ロッキード事件を題材にしたミステリー小説。東京湾の埋め立て地から1億5千万円入りの金庫が発見された。真相を追う週刊誌記者の酒井が何者かに刺され、新聞記者で親友の松岡に事件の資料を託す。だが、官房長官に気に入られて番記者になり、「トップリーグ」の一員として政権中枢に近づいた松岡は取り込まれてしまう。(ハルキ文庫 821円)


◆バカになれ 齋藤孝著
 幸福度の格差が最大になるといわれるのが50代。不安や焦りにさいなまれる人と、快活に駆け抜ける人の差はどこか。好きなものへの情熱を取り戻し、体と心を整えて、自分のために生きることが肝心だとして、「何かに没頭してバカになれる時間を持て」と呼びかける。著者自身の実践も紹介する。(朝日新書 810円)

◆日本人は「やめる練習」がたりてない 野本響子著
 マレーシアでは、学校も仕事も途中で変えるのが普通だ。現地在住のライターが、背景にある同国の寛容さや多様性を実体験から紹介する。子どものときから辞める練習を繰り返すと、人生を自分で選択し、のびのび生きられるようになるという。外からの視点で、日本社会の窮屈さが浮き彫りになる。(集英社新書 842円)

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