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サンマ不漁の道東沖 マイワシが新たな主力に? 資源増加、漁獲も好調 環境変化で「魚種交代」か

 【釧路】道東沖のマイワシの漁獲が好調だ。ロシア200カイリ内で禁止されたサケ・マス流し網漁の代替で5月下旬から7月末まで行われたマイワシ漁の試験操業の漁獲量は過去最多を記録。資源が回復しているとの見通しを受け、巻き網漁船団による操業は例年より2カ月早い6月下旬に開始した。道立総合研究機構釧路水試は「何らかの海洋環境の変化で、10~20年単位で主力魚種が変わる魚種交代が起きている可能性がある」と指摘している。

 北海道まき網漁業協会(釧路)によると、道東沖の巻き網漁船団によるマイワシ漁の初水揚げは例年は8月下旬だが、今年は6月25日で、2011年に漁を復活させて以降、最も早かった。同協会の日景郁雄専務理事は「6月から水揚げできるとは予想できなかった」と驚く。

 マイワシ漁は秋に最盛期を迎えるが、巻き網漁船団による操業で、今年は7月末までに2万184トンを取り、昨年の13万8691トン(前年比13・8%増)の1割以上をすでに漁獲。操業は10月末まで続く見通しだ。

 道東沖ではサンマやイカが主流だったが、現在は減少傾向。それに代わりマイワシが増えており、水産研究・教育機構中央水産研究所(横浜)によると、道東沖を含む太平洋の資源は10年以降、増加が続いている。

 16年にロシア200カイリ内で禁止されたサケ・マス流し網漁の代替として、道東沖で30トン未満の小型船が5月24日~7月末に行ったサバ・マイワシ漁の試験操業で、マイワシの漁獲量(速報値)は過去最多の1万598トン(前年比92・8%増)だった。

 ただ、漁獲高の鍵となる魚体の大きさは前年同期より20~30グラム小さく、1キロ当たりの単価は昨年より18円安い36円。この理由について漁業情報サービスセンター(東京)の藤井椋子技師は「マイワシが(栄養豊富な)動物プランクトンのオキアミより、植物プランクトンのケイソウを多く食べていたため」と分析。今年の春は全国的に好天が続き、海が十分にかき混ぜられなかったため、海面に近い層に生息するマイワシが、ケイソウの下にいるオキアミをあまり食べられなかったとみている。(五十地隆造)

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