PR
PR

首相にヤジの聴衆を道警が排除 札幌 専門家「表現の自由侵害」

 道警の警察官らが札幌市中央区で15日に行われた安倍晋三首相の参院選街頭演説で、声を上げたりヤジを飛ばしたりした男女2人を現場から引き離したほか、政策に疑問を投げかけるプラカードを掲げようとした女性らを制止するなどした。市民を抑え込む警察の動きに対し、専門家は「表現の自由の侵害だ」などと批判を強めている。

 首相は15日午後4時40分ごろ、JR札幌駅前で約1200人(主催者発表)を前に演説を開始。間もなく選挙カーから道路を挟み、約20メートル離れた場所で「安倍辞めろ、帰れ」と叫んだ男性が私服や制服の警察官に腕や肩などをつかまれ、後方に移動させられた。その後「増税反対」と声を上げた女性も警察官に後ろから抱きかかえられるようにして引っ張られ、群衆から引き離された。2人とも拡声器などは使っていなかった。

 さらに、札幌三越前の演説会場では、市民団体が現行の年金制度を疑問視するプラカードを掲げようとしたが、取り囲んだ警察官に制止された。同じ会場で「安倍政権支持」のプラカードは多数掲げられていた。

 道警は「周囲で演説を聴取している方とのトラブルや犯罪を未然に防止するための措置」とコメント。その上で、声を上げた男女については「(公職選挙法が禁じる)選挙の自由妨害に当たるかは調査中」とし、プラカードの女性への対応には「制止した理由を確認中」としている。

 札幌三越前で演説を聞いた北星学園大の岩本一郎教授(憲法学)は「公共の場で市民が意見表明することは憲法21条の表現の自由に基づき、最大限認められなければならない。今回は明らかに警察の越権行為で許されない」と指摘する。

北海道新聞 購読の申し込みはこちらから
新聞配達スタッフ募集
PR
ページの先頭へ戻る