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国会議員の劣化 政党の責任が問われる

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 国会には、国民の代表にふさわしい人材が本当に集まっているのか、疑問を抱かざるを得ない。

 戦争による北方領土奪還に言及し、日本維新の会を除名された丸山穂高衆院議員をはじめ、国会議員の社会常識に欠けるような言動が止まらない。

 政党本位の選挙を目指すとした衆院への小選挙区制導入に伴い、いわゆる「風」に乗って若手議員が大量当選する傾向が強まっていることと無縁ではなかろう。

 議員の劣化は政治に対する国民の信頼低下を招き、議会制民主主義を危うくしかねない。

 議員一人一人が研さんを積むべきなのは当然だが、問われるのは選挙で公認した政党の責任だ。

 丸山氏は2012年、維新ブームに乗って議席を獲得し、当選3回を数える。

 当時、政権を奪還した自民党にも大量の新人議員が生まれた。しかし、その後に金銭トラブルや女性問題などで離党したり、議員辞職したりする例が後を絶たない。

 先月は田畑毅・元衆院議員が、議員辞職後に準強制性交などの容疑で書類送検された。

 17年に秘書への暴力・暴言が報道された豊田真由子氏、16年に内閣府政務官として長靴を履かずに被災地を視察し、職員におんぶされた務台俊介氏も12年当選組だ。

 政治家の資質どころか、社会人としての規範すら身に付けていないような人物が後を絶たない。

 政党は選挙で、候補者の人間性を見極めず、議席獲得のコマのように公認していないだろうか。

 安倍1強政権下で数を頼みにした国会運営が続き、政策論議によって若手議員が鍛えられる機会が奪われていないかも気がかりだ。

 ただ、問題発言は若手議員に限ったことではない。

 「忖度(そんたく)」発言、「復興以上に大事な議員」発言でそれぞれ国土交通副大臣、五輪相を辞任した塚田一郎、桜田義孝両氏は、一定の経験を積んだ中堅・ベテランだ。

 こうした事態を受け自民党は、「発言は切り取られる」「強めのワードに注意」などと書かれた、失言防止のマニュアルのような文書を所属議員に配布した。

 不見識な言葉がなぜ発せられるのかという問題の本質に目を向けずに、小手先の対応を取るだけでは何の解決にもなるまい。

 議員を国会に送り出すのは国民だ。選挙期間中のみならず、国政を託すに足る人物なのかどうか、有権者としても日ごろから言動に目を凝らしてゆきたい。

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