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北本連系線 さらなる増強の検討を

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 北海道と本州を結ぶ送電線「北本連系線」が2026年度にも増強される方針が決まった。

 北本連系線でやりとりできる電気の容量は、北海道電力の投資で3月に60万キロワットから90万キロワットに増えたばかりだが、これを120万キロワットにまで上積みする。

 経済産業省は建設費約430億円を全国の電力会社に分担させる方針だ。

 連系線の容量が増せば、北海道の豊富な再生可能エネルギーを道外に広く融通できる。北電1社ではなく、全国で費用を負担する新たな枠組みには一定の合理性があると言えよう。

 道内の再生エネの潜在量を考えれば、120万キロワットでも容量は不十分だ。政府は今後も一層の増強を検討してほしい。

 昨年9月の胆振東部地震に伴って起きた全域停電(ブラックアウト)は、北本連系線の容量が足りず、本州からの緊急送電が機能しなかったのが一因だった。

 当時と比べ容量が倍に増えることは、緊急時のバックアップの観点からも歓迎できる。

 全国の電力会社が経費を分担する枠組みは、東北と首都圏を結ぶ「東北東京間連系線」を増強する工事費の一部にも利用される。

 これによって北海道の再生エネが首都圏で多用されるようになれば、再生エネ自体のコストが下がり、本州側の火力発電の運転を減らすこともできる。

 将来的には電気料金の低減とともに温室効果ガスの削減にもつながり、国民へのさまざまな恩恵が期待できよう。

 各電力会社は分担する費用を電気料金などに上乗せする方針で、最終的には消費者の負担になる。

 経産省は従来、国民負担によって電力会社が再生エネを高く買い取る固定価格買い取り制度(FIT)を通じ普及を促してきた。

 国民に過度な負担を強いることがないよう、国は再生エネ事業者がFITの補助なしに自立できる政策を同時に進めるべきだ。

 道内には陸上風力だけでも1億5200万キロワットの潜在的発電力がある。洋上風力、太陽光など多様な再生エネをフル活用するには、北本連系線のさらなる増強とともに道内送電網の強化が欠かせない。

 これらは、国がエネルギー基本計画で掲げた再生エネの主力電源化を実現するための国家的なインフラとみなすことができる。

 民間の投資判断に任せず、国費を使って整備の速度を上げることも必要だろう。

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