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<訪問>「クイーンと過ごした輝ける日々」を書いた 東郷(とうごう)かおる子さん

フレディの逸話 人柄を肉付け

 大ヒット映画「ボヘミアン・ラプソディ」で人気が再燃した英ロックバンド「クイーン」の魅力を1970年代にいち早く日本に伝え、追い続けた音楽評論家。「彼らは唯一無二。クイーンの前にも後にもクイーンのようなバンドはない」と、愛情を込めて語る。

 クイーンのデビューは73年。このころ、筆者は音楽専門誌「ミュージック・ライフ」で働いていた。ある日、テスト盤レコードに入っていた「キープ・ユアセルフ・アライブ」を聴いて衝撃を受けた。「好き嫌いを超越し、これは何だろう、って」

 75年に初来日する前に米国でステージを見た。音楽はもとより、衣装に目が奪われた。ヒラヒラのついたブラウスや黒いマニキュアには性別を超えた妖艶さがあった。「少女漫画の貴公子そのもの。曲もかっこいい。日本の女性がドキドキしないわけがない」と直感した。

 その後、レストランに偶然居合わせたドラムのロジャー・テイラーに取材を直接申し入れた。来日時は一行を追って、4人の横顔を熱狂したファンに紹介した。英語も必死で学んだ。当時はまだ音楽ジャーナリズムが成熟していなかったが、「クイーンを通して取材の手法やマナーを勉強しました」と語る。

 伝説的なボーカリスト、故フレディ・マーキュリーの逸話の数々が、映像に残る彼の人柄を肉付けする。取材を終えて帰ろうとする著者らを引き留め、出来上がったばかりの音楽ビデオを繰り返し見せながら「この僕、ゴージャスじゃない?」とうれしそうに語った。「自分が大好きで、大嫌いな人。無邪気で憎めない人でした」

 映画のハイライトになったチャリティーコンサート「ライブ・エイド」(85年)の会場に著者はいた。ポール・マッカートニーやエルトン・ジョンなど豪華なアーティストが出演したこのステージでも、クイーンは異彩を放った。「フレディーが出てきたとたん、集団催眠にかかったわ。あの20分が私が生涯で見た最高のクイーンでした」

 来年1月、ギタリストのブライアン・メイとロジャーらが埼玉や大阪で公演する。もちろん著者も駆けつける。

東京報道 上田貴子

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