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裁判員10年、厳罰化傾向 道内4地裁 市民感覚を反映、法定下限下回る判決も

 市民が刑事裁判に参加する裁判員制度が2009年に導入されてから21日で10年。道内で18年末までに行われた裁判員裁判について、札幌高裁が制度導入前と判決の量刑を比較したところ、傷害致死罪や性犯罪などで厳罰化の傾向があることが分かった。一方、親族間の殺人事件などでは法定の下限を下回る判決も出ている。専門家は「市民感覚が反映され、量刑の幅が広がった」と指摘する。

 高裁が札幌、函館、旭川、釧路の道内4地裁で09年の導入後に行われた裁判員裁判のうち、殺人など八つの罪名の判決計376件について、導入前の00~08年に裁判官が審理した計754件と懲役の期間を比較した。

 傷害致死罪は、導入前は「3年超~5年以下」が41%を占めたが、導入後は「7年超~10年以下」が40%となった。また、主に飲酒が絡んだ危険運転致死罪でも、導入前は「3年超~5年以下」が39%だったが、導入後は「20年超~25年以下」と「7年超~10年以下」がそれぞれ25%を占め、重い刑の割合が高まった。

 危険運転致死罪は、法改正で法定刑が引き上げられたほか、道内では14年に4人が死傷した小樽市の飲酒ひき逃げ事件などで関心が高まり、厳しい判決が相次いでいる。

■処罰感情が顕著

 神奈川大法科大学院の白取祐司教授(刑事訴訟法)は「裁判員裁判は、『結果』を重視する傾向が強い」と分析。背景が複雑な殺人などに比べ、特に危険運転致死罪は運転手のルール軽視と、それによる死亡という重大な結果が見えやすく「職業裁判官より処罰感情が顕著」とみる。

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