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'19道知事選 JR路線見直し 交通網の将来像示して

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 経営難のJR北海道が単独では維持困難とする赤字13区間を公表し、沿線自治体に協議を呼びかけてから、2年半近くがたつ。

 鉄路の廃止、公的な財政支援による路線維持のどちらを選択しても、地域にかかる負担は重く、一部を除いて沿線自治体の同意を得られていない。

 13区間の総延長1237キロは道内鉄道網の半分に達し、存廃の行方が道民生活に及ぼす影響も大きい。問題の解決には知事のリーダーシップが不可欠だ。

 知事選への立候補を表明している前夕張市長の鈴木直道氏、元衆院議員の石川知裕氏は、論戦を通じ、陸路や空路を含む道内交通網の将来像を競い合ってほしい。

 路線見直し論議がこじれている理由の一つに、道が最近まで問題への深入りを避け、解決策を地域に丸投げしてきたことがある。

 それだけにこの選挙では、次の知事として真正面から問題解決に取り組む決意が問われよう。

 JRの維持困難路線について、夕張市長時代に石勝線夕張支線のバス転換を決断した鈴木氏は、廃止の可能性を排除していない。

 これに対し石川氏は、廃止を前提とせず、道がイニシアチブをとって鉄路の活用方法を検討していく考えを示している。

 存廃についての考え方は分かれる両氏だが、市町村の意見を尊重する立場は同じだ。地域が必要とする鉄路をどのようにして守り抜くのか。今後の選挙戦で、その具体論を語ってもらいたい。

 最大の課題は財源である。

 13区間のうち財政支援を前提に存続を目指す8区間について、国は「国と自治体が同じ水準で支援する」との方針を決めている。

 JRの収支見通しでは、8区間の営業赤字は毎年120億円を超える。国と半分ずつ穴埋めすると仮定した場合、道と沿線自治体の負担額は60億円、JRを加えた3者で分担しても40億円かかる。

 過疎化が進み、財政事情の厳しい自治体には重すぎる額だ。

 JRの経営悪化の責任は、国鉄分割民営化の制度設計を行った国にもある。知事が道民の先頭に立って国に支援の拡充を訴え、財源確保に努めるべきだ。

 鉄道を生かすには、交通網全体のビジョンを描き直し、役割を明確化することも欠かせない。

 交通体系の再構築は鈴木氏、石川氏ともに政策の一つに掲げているが、抽象論の域を出ておらず、さらなる肉付けが求められる。

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