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鈴木氏「道産品輸出で経済に活路」 石川氏「国に依存せず地域に密着」 知事選候補予定者公開討論会、個性色濃く

 道知事選に立候補を予定する鈴木直道前夕張市長(38)と石川知裕元衆院議員(45)による公開討論会は、カジノを中心とする統合型リゾート施設(IR)やJR北海道の路線見直し、原発再稼働といったテーマで立場の違いが際立った。北海道の成長戦略や、道と国・市町村との関係についても互いの個性が色濃く出た。21日の告示まであと1週間、政策論争が始まった。

 「ハワイにカジノはありません。安心して観光してもらうという考えがあるんだと思う」。石川氏はこう述べ、「カジノより、その他の方法を模索するべきではないか」と続けた。

 JR問題では鉄路維持に向け「知恵を絞りたい」とし、脱原発も明言。争点に浮上する3点について、推薦を受ける立憲民主などの野党と歩調を合わせた。

 対する鈴木氏は、IRの経済効果と懸念の双方を挙げ「道議会でも議論している。道民目線で早期に判断する」とし、JR問題は鉄路以外も含めた総合的な視点を強調。原発について「道議会や地元自治体の意見を聞きながら判断」と応じた。

 石川氏は互いに質問し合うコーナーで、IRに道民の反発があるとし「道民目線と議会、どちらを重視するのか」と追及。鈴木氏は「是非について、いま時点で判断している状況ではない」と答えた。

 鈴木氏が攻勢に出たのが、経済分野だ。ワインやチーズ、そばなど道産食品の輸出について「ターゲットを明確にし、東南アジアやロシア、ヨーロッパにプロモーションをかける」と主張。2023年までに年間輸出額を1500億円、来道外国人についても20年度に500万人とする道の海外戦略を維持するとし、政策の具体性を印象づけた。

 石川氏は「(宗谷管内)豊富町にアトピーに効く温泉がある。素材を生かした観光の努力が必要」「赤平市ではコチョウランをつくって頑張っている」と各地の例を挙げ、地域密着をアピールした。

 2人が火花を散らしたのは、道と国との関係だ。「北海道独立宣言」を掲げる石川氏は、自民、公明両党推薦の鈴木氏に対し、自民党の武部勤元幹事長が新聞のインタビューで北海道は独立の発想が大事だと話していたと紹介し、「国にばかり依存するのではなく、むしろ国に提案していく」と語った。

 鈴木氏は「私は現実主義です。国に頼るのではなく、当然の権利として徹底的に利用する」と断言。「独立した北海道とは気概ということだけなのか」と石川氏をけん制した。

 道と市町村との関係は、鈴木氏が「複数自治体にまたがる問題の調整機能や、地方創生でのコーディネーター機能が求められる」と訴え、石川氏は179市町村との連携をうたい、目玉公約の「北海道経営会議」により実現するとした。

 舌戦の間、2人は「鈴木前市長」「石川先生」と呼び合い、時折、互いの政策に理解を示した。

 2人と縁がある大物政治家も話題になった。石川氏は秘書を務めた自由党の小沢一郎共同代表との関係を問われ「あまり説明の必要がないんじゃないですか」と笑顔を見せ、小沢氏の著書が政治家を目指す原点になったと打ち明けた。

 鈴木氏は菅義偉官房長官とパイプを築いたきっかけは総務相経験者へのあいさつ回りだったと説明し、「上京した時に必ず時間を取ってくれて夕張の状況について話している」と語った。(佐藤陽介)

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